【仕入れ担当 田渕より】
みなさま憧れの「ゆうな」の久米島紬。
大変人気で織り上がっても市場に出回ることのほとんど無い、
ユウナ染の久米島紬を現品限りの訳あり価格にてご紹介致します。
証紙等はございませんが、この絣糸の風合いや、無地場のまだらなお色味…
証紙はございませんが、紛れもなく久米島紬と判断しております。
今では本結城よりも手に入れることが難しいとされる久米島。
指定を受けてからさらに室町でもなかなか出会う機会が少なくなりました。
このように柄行のよいお品をお値打ちにご紹介できることは滅多と御座いません!
どうぞお見逃しないようご覧下さいませ。
【お色柄】
久米島紬ならではの、ふっくらと空気を含んだような地風。
優しい白グレーの地にはカシマーシーの絣意匠が一面に織りだされました。
飽きがこず、ご年齢も問わない柄行き。
あたたかみある感性が、しっかりと肌奥に伝わります。
きれいなお色を出すことが難しいとされる草木染め。
そのナチュラルな色合いを、存分にお楽しみいただけることでしょう。
天然染料で染められたお色は、年月を経て一層冴えわたり、
一生どころか、世代を超えてお召しいただける素晴らしい紬でございます。
物質的なあたたかみを超えて、織り手の心の温もりすら感じられる…
織物ファンの方にとって、久米島紬は憧れの一枚でございましょう。
【状態について】
中古品として仕入れて参りました。
後身頃にうっすらと汚れがございます。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
【久米島紬について】
1975年通産大臣指定伝統的工芸品
(現:経済大臣指定伝統的工芸品)指定
1977年沖縄県無形文化財指定
2004年製作技術が重要無形文化財に指定
久米島紬保持団体が重要無形文化財保持団体に認定
その技術が琉球王国時代以来の伝統を保つ、
製法は手作業による織物。14世紀末頃、久米島の
「堂の比屋(堂集落の長)」が明に渡り、養蚕の
技術などを学んだ事が始まりとされる。
糸は真綿からひいた手紡ぎの糸、染料は島内で採れる
主に車輪梅(ティカチ)、サルトリイバラ(グール)、
泥(媒染)、ナカハラクロキ(グルボー)、フクギ、
ヤマモモ、オオハマボウ(ユウナ)。
製織は手投杼を用いた手織である。
久米島紬の色の系統は以下
・黒褐色、茶系:グール(サルトリイバラ)とテイカチ(車輪梅)、泥
・青灰色、白灰系:ユウナ(オオハマボウ)を燃やした灰
・青丹、薄鶸系:ウージ(サトウキビ)
・濃青色、濃紺系:琉球藍
の彩りが最も多く、稀な彩りとしてはヤマモモとクルボー
(ナカハラクロキ)を用いた黄色系、媒染液によっては
ミョウバン媒染の赤味をおびた深みの黄色、泥による
鉄媒染の鶯色があり、近年は上記の他に椎の木、月橘、
月桃の植物染料を用いたもの、鉱業が盛んだった久米島の、
多彩な土を使っての新しい染色方法である千枚岩
(せんまいがん:フィライト)を用いた大地染などがある。
表裏:絹100% (縫製:手縫い)
背より身丈160.5cm(適応身長155.5cm~165.5cm) (4尺 2寸 3分)
裄丈64cm (1尺 6寸 8分) 袖巾32.5cm (8寸 5分)
袖丈49.5cm (1尺 3寸 0分)
前巾24.5cm (6寸 4分) 後巾30cm (8寸 0分)
◆八掛の色:桔梗鼠色
そごう扱い品
【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈72cm (1尺 9寸 0分) 袖巾36.5cm (9寸 6分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、街歩き、ご友人との気軽なお食事、行楽など
◆合わせる帯 洒落袋帯、九寸名古屋帯 八寸名古屋帯 半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。