【 仕入れ担当 渡辺より 】
琉球の心を今に伝える…
本場琉球、南風原花織と琉球かすりを用いて織り上げられた
手織り九寸名古屋帯をご紹介いたします。
その織り手さんのほとんどは高齢で、後継者の数も少ないため、
その技の継承が大変に難しくなってきております。
それゆえ生産数もわずかで、希少な織物として知られております。
中でも数の少ない夏向けの一品を特別買い付けして参りました。
美しい織味の花織帯をどうぞご堪能くださいませ!
【 お色柄 】
シャリ感を持たせた黒色を基調とした帯地。
灰色、青色、緑色などのお色で
縞模様を表現したその地に、
お太鼓には青色や緑色の濃淡で横段をロートン織とともに表現し、
間にはトゥイグワーの絣模様を込めております。
民芸的でありつつも…
現代のシンプルな感性にしっくりくるという、その懐の深さ。
琉球のお着物が多くの人に愛される所以が、きっとここにあるのでしょう。
無地や格子などさりげなく着られるおきものを楽しまれている方にも、
昔ながらの伝統表現を楽しむとともに時代にあった感性で着こなせる帯として、
ぜひお手に取っていただきたいお品です。
太陽と海と大地に育まれた、琉球の感性。
あの豊かな環境でしか、この表現は完成しえなかったことでしょう。
あたたかな心によって織り上げられた、手仕事のぬくもりある作品です。
どうぞその奥行きの深さを…
穏やかな帯姿に、末永くご堪能くださいませ。
【南風原花織について】
黄金南風の平和郷、南風原(はえばる)。
首里王府の直轄地として、また南部地域の交通の要所として発展してきました。
中国との交易でこの地に絣文化がもたらされたのは、今から600年も前のこと。
以来南風原は琉球絣の産地として栄え…
琉球絣のみならず、日本の絣の発祥地とも言われております。
南風原町では、明治の頃から花織の技法を母から娘へ伝承した形跡があり、
現在も改良されながら織り続けられています。
その後、大正3年4月に南風原村立女子補修学校が設立され、
たくさんの村内婦女子が花織、斜文織などを収得し、その技術は先代から伝わる花織の技術も手伝って、
喜屋武八織、照屋花織など独自の花織、浮織の技法を確立しました。
戦後は、生き残った人たちが貧窮生活の中からあらゆる材料をかき集め、
再び織物の生産に励みました。
織物生産の技術が、彼らを支えたのは言うまでもありません。
現在もその技術は受け継がれ、自分達の伝統的な技法と柄を守ろうと、
意欲的な生産が続けられています。
絹100% 長さ約3.6~3.7m(お仕立て上がり時)
柄付け:お太鼓柄
おすすめの帯芯:夏用綿芯(白)
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 小紋、紬、上布、麻のお着物など
★名古屋仕立て(税込9,350円※夏用綿芯代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※夏用綿芯代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※夏用綿芯代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。