豊かな風土が育んだ、やわらかな表情…
「幻の花織」読谷村花織の手織り九寸名古屋帯をご紹介いたします。
【 仕入れ担当 中村より 】
今回ご紹介のお品は中々ない希少なお色のひと品でございます。
織り手さんの誠実で真面目な心が伝わってくるような…
華麗さや艶やかさといったものとは異質の、独特の美しさ。
本当に美しいお品に出会うことが出来ました。
お目に留まりましたら是非ともお見逃しなく!
【お色柄】
杼の数だけ緯糸の色の数がかわる「花織」の美しさ。
複雑な花綜絖から生み出されるその織り味の心楽しさは、
琉球の本物でないと味わうことができません。
織りの手技が確かですので、それだけ独特の凛とした高級感が漂います。
軽くしなやかな帯地は紬独特の節糸の質感豊かに。
爽やかな白緑色をベースにした帯地。、
優彩の色糸を用いて繊細かつ複雑な装飾的な菱模様を緻密に織りなしました。
緑色の濃淡、白、青色、赤色などの色彩を用いた美しい意匠。
コントラストが絶妙な奥行き感を生み出しております。
彩りと織、双方が調和して生まれる立体的な表情…
モダンで幾何学的な、てぃ花によるお柄。
自然の彩りを写しとった琉球染織ならではのものです。
お色柄、地風ともに大変素敵なお品です。
お手元でご愛用いただける一品となりましたら幸いでございます。
【読谷山花織について】
1372年、琉球から初めて中国へ朝貢し琉球と中国の朝貢貿易の始まりとなりました。
その後1420年頃になると、大交易時代のなか交易品と共に、読谷山花織のルーツとなる絣や浮織の技法も伝来しました。
伝来した技法を元に読谷山花織として独自に織られ、受け継がれてきました。
しかし、その染織技術は明治時代の中頃から時代の波に押され衰退しつつあり、
沖縄戦争後は人々の記憶からすっかり忘れ去られ、「幻の花織」となっていました。
約600年の歴史を誇る読谷山花織は、絶滅寸前となっていましたが、
1964年、人間国宝・興那嶺貞さんら情熱ある有志によって、
約90年ぶりに「幻の花織」が復活しました。
流行り廃りもございませんし、末永くお締め頂けることでしょう。
琉球の織物の魅力は、具象(はっきりと断定されるお柄)ではなく、
それぞれを簡略化した抽象紋の奥行き。
物語を読み解くかのように、御召になられる方それぞれが
そのお柄のテーマを見立てて装いに取り入れていただきたく思います。
絹100%
長さ約3.6m
柄付け:お太鼓柄
読谷山花織事業協同組合の証紙、沖縄県織物検査済之証の証紙、
経済産業大臣指定伝統的工芸品の証紙、
沖縄県伝統工芸品之証がついております。
染色:草木染
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 色無地、小紋、織のお着物など
★名古屋仕立て(税込8,250円※綿芯「松」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込11,550円※綿芯「松」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込11,550円※綿芯「松」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。