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【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈64.5cm (1尺 7寸 0分) 袖巾32.5cm (8寸 6分)
※目視での縫込みの確認による概算となります。
※寸法を最大寸まで変更する場合胴裏の交換が必要となります。
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
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◆新古品・中古品は現品限りですので売り切れ次第終了となります。
◆中古品として仕入れてまいりました。
左背部の叩き糊のお柄箇所に薄シミが点在、
衿比翼の裏地箇所に小シミが点在しております。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ。
めったにご紹介がかないません!
人間国宝【 故:田島比呂子 】氏による、
特選訪問着のご紹介です。
田島氏の真骨頂『堰出し友禅』による、テーマ性のある
見事な図案のお品。
お目に留まりましたら是非ご検討くださいませ。
人間国宝・田島比呂子―
田島比呂子氏は1922年東京の生まれ。
幼いころから絵を書くのが好きであった田島氏は小学校卒業後、
友禅模様師である高村樵耕氏、高村柳治氏のもとに内弟子として入門、
友禅染の技法を学ばれました。
その後、満州への従軍や肺結核を患っての入院生活などを経て、
1954年に友禅作家として独立。
同年日本工芸会に入会。
人間国宝であり、後に指導を受ける中村勝馬氏や
山田貢氏らともこの頃より交流を始められました。
1959年には師である高村柳治氏に勧められ日本伝統工芸展に出展した
訪問着「揺影」が、見事初入選を果たします。
その二年後、1961年には日本工芸会の正会員に。
また1972年には日本工芸会理事、1986年には
日本工芸会常任理事に就任されます。
1987年には紫綬褒章、1993年には勲四等旭日小綬章を受賞。
そして1999年、77歳で重要無形文化財・友禅の保持者(人間国宝)に
認定されました。
2014年に91歳でこの世を去られましたが、その影響力は絶大で、
田島氏の人生を描いた映画が制作されたほど…
その田島氏が考案し、最も得意とされた堰出し友禅によるお品。
「堰出し友禅」とは、着物の模様の外側を蝋や糊で防染、
その内側に染色する技法。
模様の輪郭に糸目がないため、輪郭線のない仕上がりとなります。
また、染料が模様の外側に染み出していく心配がなく、染色の際に
サイズの大きな刷毛を用いることができるため、大胆かつ力強い
デザインの表現が可能となります。
その堰出しに、糊を『たんぽ』と呼ばれる道具で叩き、
手描きでは表現できない斑状にする「叩き糊」も田島氏の
代表的な作風の一つ。
2つの染色技法を用い、見事に表現された世界観。
友禅による表現の台となりましたのは光沢ある紋意匠地。
大きな紗綾形の地紋が織りだされたその紋意匠地を、
ごくごく淡い薄萌黄色に染め上げて…
そこに染め描き出された飛翔する鶴の姿。
満州へ出征の折に見た、何千羽もの鷺や鶴が一斉に舞う光景。
田島氏の作品の多くにはその鶴や鷺を題材にしたものが
多く見受けられます。
大胆なデザインと立体感のある表現。
伝統的な友禅に現代的な感性で息吹を吹き込んだお品。
すでに逝去されているため新しい作品を見ることはかないません。
お手元で末永くご愛用いただけましたら幸いでございます。
■田島比呂子 略歴
本名:田島 博(たじま ひろし)
大正11年 東京都に生まれる
昭和11年 小学校卒業後、高村樵耕・高村柳治に師事し友禅染を学ぶ
後に、中村勝馬から指導を受ける
昭和34年 第6回日本伝統工芸展初入選
昭和36年 日本工芸会正会員となる
昭和41年 第13回日本伝統工芸展 日本工芸会総裁賞(優秀賞)受賞
昭和42年 第14回日本伝統工芸展より監査委員(以降23回歴任)
昭和47年 日本工芸会理事
昭和61年 日本工芸会常任理事
昭和62年 紫綬褒章受章
平成5年 勲四等旭日小綬章受章
平成10年 第45回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞(優秀賞)受賞
平成11年 重傷無形文化財保持者「友禅」認定
平成26年 1月19日死去 享年91歳
表裏:絹100% 縫製:手縫い
背より身丈153cm(適応身長148cm~158cm) (4尺 0寸 4分)
裄丈62cm (1尺 6寸 4分) 袖巾32cm (8寸 4分)
袖丈49cm (1尺 2寸 9分)
前巾23.5cm (6寸 2分) 後巾29.2cm (7寸 7分)
◆八掛の色:薄白萌黄色・ぼかし
◆紋:縫い紋1つ『丸に剣片喰』 糸色:薄縹
※衿比翼付き
※衿ホックなし(引き紐タイプ)
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、パーティー、お付き添い、初釜、芸術鑑賞、観劇 など
◆あわせる帯 袋帯、フォーマル向けのデザインの綴れの名古屋帯 など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。