◆新古品・中古品は現品限りですので売り切れ次第終了となります。
◆未着用の新古品として仕入れてまいりましたので美品でございます。
お目に留まりましたらお値打ちに御召しくださいませ。
一子相伝、門外不出。
流通自体が圧倒的に少なく、室町を毎日回っていても滅多と出逢う事がありません。
ざざんざ織ともうひとつ、静岡県の工芸品。
工藝手織伊兵衛織の八寸名古屋帯をご紹介致します!
証紙、畳紙がきっちり揃ったお品は本当に稀。
通な工芸品ファンを唸らす美しい傑作をぜひともご堪能くださいませ!
【 伊兵衛織 】
高林家当主の屋号である「伊兵衛」が付けられたこの手織物は、
兵衛に民芸運動の提唱者・柳宗悦を引き合わせた
浜松在住の学者・中村精の兄で、
織物職人・平松実にその起源を見出すことが出来ます。
兵衛の理想に共鳴した平松は、かつて家族が着るための衣類として
農閑期に主婦が作っていた手織物を基にした
「ざざんざ織」という絹織物を創作します。
平松の後継者である長男が当時不治の病とされた結核に罹ったため、
ざざんざ織の後継者として修業することになった次男。
長男の病は奇跡的に完治したため、暖簾(のれん)分けのような形で独立し、
ざざんざ織の流れをくむ織物を高林家の邸内で始めました。
こうして伊兵衛織が誕生したのです。
遠州高林家14代当主の兵衛らが昭和初期に推進していた民芸運動は、
使い込まれるほどに真の美しさを増す「用の美」の追求が本質でございます。
そのため、作家の作った鑑賞するだけの物ではなく、実際に使う物として
職人という無名の作り手が生み出す作品に光を当てます。
厳選された玉繭から一般の製品の約4倍の太さに紡がれた上質でしなやかな糸は、
ゆっくりと引き紡ぐため空気を多く含み、太さも均一にはならず、
そのため独特の光沢と重み、またしなやかで身体に馴染む風合いを持ちます。
糸のゆとり、布のゆとりで空気が自然に出し入れされ、
お使い頂くうちに、徐々に体や動作に添っていきます。
5年、10年と時を経過するに従って一般の紬と比べ、
その着心地は格段に違い、使うほどに魅力が増してきます。
実際にお手にされればその上質さは一目瞭然です。
味わい深い深緑色、臙脂色、墨黒色、浅葱鼠色、香色、山吹茶色、紺色など…
表情豊かな色糸で、入子菱の文様を織り出した創作性豊かな一本です。
八寸としてご紹介しておりますが
袋帯並の長さがございますので二重太鼓も可能です。
バリエーション豊かな帯姿をお楽しみくださいませ。
その存在に代えられるもののない個性を持ち、長く趣味人にも支持され、愛され続けてきた歴史があります。
そんな事を思いながら目の前にある事が嬉しい、希少性の高い逸品です。
終生お手元でご愛用いただければと願いつつ、
大切にお届けさせていただきます。
絹100%
長さ約4.25m
全通柄
※たれ先 20.5cm(5寸4分)ほど返してあります
※開き仕立て
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 観劇、お食事会、お稽古事、街着など
◆あわせる着物 小紋、織りのお着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。