◆新古品・中古品は現品限りですので売り切れ次第終了となります。
◆中古品として仕入れてまいりました。
うっすらと締め跡がございますが美品です。
ご了承の上、お目に留まりましたらお値打ちにお求めくださいませ。
他を圧倒する存在感…
力強く、古典を踏襲しながらもどこか新しい。
西陣の帯の中でも、名高きお品。
織物としての完成度は他の追随を許さない至極の逸品。
コレクションの一つに大切にお召頂ける方に心を込めてお届けいたします。
「織物は数学である」
経糸と緯糸に着目することでどんな複雑な織も立体の造形として捕らえられる、
これが龍村平蔵氏の信念でした。新技法の探求に「気狂い龍」と呼ばれるほど没頭し、30代で高浪織、纐纈織など多くの織を生み出した傑物です。
かの有名な芥川龍之介氏も、龍村平蔵氏の帯について、
「龍村さんの帯地の多くは、その独特な経緯の組織を文字通り縦横に活かした結果、
蒔絵の如き、堆朱(ついしゅ)の如き、螺鈿の如き、金唐革の如き、七宝の如き、
陶器の如き、乃至は竹刻(たけぼり)、金石刻(きんせきぼり)の如き、
種々雑多な芸術品の特色を自由自在に捉へてゐる。
が、私の感服したのは、単にそれらの芸術品を模し得た面白さばかりではない。
もしその以外に何もなかったなら、近来諸方に頻出する、
油絵具を使わない洋画同様な日本画の如く、
私は唯好奇心を動かすだけに止まったであらう。
けれども龍村さんの帯地の中には、それらの芸術品の特色を巧に捉え得たが為に、
織物本来の特色がより豊富な調和を得た、殆ど甚深微妙とも形容したい、
恐るべき芸術的完成があった。
私は何よりもこの芸術的完成の為に、頭を下げざるを得なかったのである。
遠慮なく云えば、鉅万(きょまん)の市価を得た足利時代の能衣裳の前よりも、
この前には更に潔く、頭を下げざるを得なかったのである」
(一部現代仮名使いに変更)と述懐し、大賞賛しております。
龍村美術織物、龍村織物、龍村光峯の現在の3つの「たつむら」はすべて、
染色工芸に対する功績により、
美術院恩賜賞を受けた初代龍村平蔵の創業に始まります。
古代織物の研究、及びそれを基盤とする織物美術創作の伝統を受け継ぎ、
世界的に認められる作品を世に送り出しております。
しなやかでいて、密。
しっかりとしたおりくちの帯地はおだやかな薄朽葉色。
お柄には【 神韻寿松図 】と題された、
切箔を背景にくっきりとした彩りの絵緯糸による
迫力ある松を織り描き出しました。
無地場に漂う緊張感。
そして、平蔵氏ならではの絵緯糸、箔糸のバランス。
もちろん裏表継ぎ目のない本袋で織り上げられています。
絶妙のいろどりに力強い意匠の味わい。
界切線ひとつをとっても入子菱のような凝った技法。
そして、裏太鼓とよばれる、お太鼓の裏にあたる箇所、
二重太鼓をお締めいただいた際にかくれる部分にもお柄が
つけられた贅沢な仕上がりとなっております。
細部までの美へのこだわりはさすが龍村という仕上がりです。
悠久の美をもって末代までお譲りいただける美術工芸品的な1本…
一色一色、微妙なお色の変化までもを、織のみであらわす美。
日本伝統のデザイン、究極の色彩センス、卓越した職人技。
そのいずれが欠けても成しえない本当の美しさ。
名門の名に恥じない一目でわかる名門龍村の織美への感性。
独特の緻密で大胆な、歴史に残る卓抜した芸術美は本当に見事です。
黒留袖、色留袖、訪問着、付下げ、色無地などにあわせて。
終生ご愛顧いただけるお品。
お手元で末永くご愛用いただけましたら幸いでございます!
絹100%・金属糸風繊維除く
長さ約4.35m
柄付け:お太鼓柄
本袋帯
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン ご結婚式・式典へのご参列、パーティー、お付き添い、お茶席、観劇 など
◆あわせる着物 黒留袖、色留袖、訪問着、付下、色無地 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワが付いております。この点をご了解くださいませ。