【裄丈のお直しについて】
概算ではございますが、以下の最長裄丈までお出しできるものと思われます。
≪最長裄丈≫ 裄丈65.5cm (1尺 7寸 2分) 袖巾32.5cm (8寸 5分)
詳細はお気軽にお問い合わせ下さいませ。
◆新古品・中古品は現品限りですので売り切れ次第終了となります。
◆中古品として仕入れてまいりましたが、
おおむね美品でございます!
お手元で現品を確認の上、お値打ちに御召くださいませ!
山陰三大絵絣と言えば…
弓浜絣・倉吉絣・広瀬絣。
なかでも比較的遅いスタートであったのが、
鳥取県倉吉市を中心に織り上げられる、倉吉絣でございます。
きもの市場でのご紹介もこの20年間で数度のみ、御仕立て上がりでは初めてのご紹介となります。
それほどまでに希少なお品、
織物にお詳しい方、また室町の問屋筋の人間でも、
倉吉絣を実際に手にされたり扱ったりされる方はかなり限定されますから、
まさに「幻の綿着物」と言っても過言ではございません。
江戸時代から木綿が特産品として生産され、
全国の商人が往来していた倉吉。
そんな倉吉でおよそ250年前に…
稲嶋大助という人物が花鳥山水の絵絣を織り
普及させたといわれております。
絵絣とはすなわち、あらかじめ染め分けた絣糸を使用し
絵画的なお柄を織り上げたもの。
倉吉の絵絣は、その柄の巧みさで各地でもてはやされ
稲扱千刃の行商人によって高価に販売されておりました。
その後、明治になって盛んに織られるようになり、
倉吉地方の各家庭では自宅で使う木綿の着尺や布団生地はどれも
家の女手で織られ、呉服屋で買うということはなかったようです。
倉吉の娘は皆、機(はた)を習い、自分で糸を紡ぎ、
その糸を紺屋へ持っていって染めてもらい、自分で織る。
機を織れて一人前…
そのため器用な者が多く、縞が織れるのはあたりまえで、
器用な者は平織りの絣とは違った織物である「そしき織」や
「風通織」、絵絣と、より複雑な織を極めるようになります。
松、竹、梅、鶴、亀、大黒や、様々な自然物、器具、字など…
美術的で精巧な絵絣の数々。
しかし、大正時代に入るとその高度な技術故に
機械化もできず衰退の一途をたどりました。
戦後、すでに織り方もわからなくなっていた
風通織を染織家・吉田たすく氏が苦心の末復活され、
現在では絣研究家の福井貞子を代表とする「倉吉絣保存会」
が結成され、継承されております。
今回ご紹介するのは、その保存会代表、鳥取県伝統工芸士、
かすり第一号である福井貞子氏によるお品。
薄手の綿は糸が細く上質な証拠。
強度は残しながら、心地よく着れるように工夫された織。
正藍ならではの、深みある藍の地には伝統的な十字絣の意匠が織りなされました。
本品は輪つなぎの模様があらわされてございます。
綿着物というとざっくりとカジュアルなイメージがございますが、
ここまでの工芸品となりますと、そこには、
なみなみならない美しさがただよいます。
大人の女性としての知性と品格を備えた方が
このようなお品をさっそうと着こなしていらっしゃいましたら…
もう本当に、街ゆきの方が思わず振り返ってしまうほどの和姿となりましょう。
街着や旅行着、日常着として存分にお袖を通していただきたいひと品。
単衣から真冬以外の季節まで長くお召しいただけます。
上質なものを。
歴史と伝統を守る奥ゆかしさと、
手織りに込められた果てしない手間隙、情熱、愛情。
小説に登場しそうなほどの風情に満ちた綿着物を、
どうぞこの機会をお見逃しなきようお願いいたします。
※藍はその特質上、摩擦や湿気による色落ちが生じやすくなっております。
藍止め加工をいたしましても、藍が落ち着くまでに汗や摩擦で
色が移る場合がございますのでその点ご留意くださいませ。
表:綿100% 衿裏:ポリエステル (お誂え・お仕立ては手縫いです)
背より身丈152cm(適応身長147cm~157cm) (4尺 0寸 1分)
裄丈63.5cm (1尺 6寸 7分) 袖巾32.5cm (8寸 5分)
袖丈48.5cm (1尺 2寸 8分)
前幅23.5cm (6寸 2分) 後幅29.5cm (7寸 7分)
※居敷当無し、背伏せ付き
◆最適な着用時期 袷・単衣 <盛夏以外(6月末~9月上旬以外)>
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 普段着、街着、お稽古、芸術鑑賞、観劇、おでかけ、お食事など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
※仕立てあがった状態で保管されておりますので、たたみシワなどがあることがございます。この点をご了解くださいませ。