ついにご紹介が叶いました。
米沢織の老舗、紅花・草木染めで有名な【斎英織物】より、
紅花の魅力を存分にご堪能いただける逸品を仕入れて参りました。
現実的なお値段でご紹介することがまず叶わない
そのほとんどに紅花が使用されたお着物。
今回のお品は地染こそラックダイによるものですが、
この美しいお色は紅花染を何度も重ねられた証。
雑誌に取り上げられたこともある老舗織匠の、
希少な逸品を是非ともご覧くださいませ。
斎英織物さんの創業は大正12年。
創業以来、時代の流れに合せて、
「織り手のぬくもりが伝わる着物、着る方を優しく包む着物」を目指して
絹織物の制作を続けてこられました。
その斎英織物さん渾身の一枚。
4月に種を蒔き、7月に咲く紅花。
その花は上部は黄色、下部にいくほど鮮やかな赤色素を
含む性質を持つため、良質の紅花染の色素を含む上部の
黄色の箇所を選別して摘みとります。
トゲのある紅花。
朝露を含んで柔らかいうちに花びらを手摘みするそうですが
染料の原料の採取にどれほどの手間暇がかかるのか…
その苦労がおもいやられます。
更に…そこから摘んだその花びらを天日干し。
乾燥の工程を経て赤味を帯びた花びらを水にひたし、
にじみ出た黄色色素を捨てた後、手で押し揉み
黄色色素を完全に抜き切る。
そして、色素を抜いた花びらを煎餅状にした
保存用の「花餅」を作成。
染色を行う際にはその花餅に、黒焼きした藁の灰汁
(アルカリ性溶液)を加え、触媒として烏梅(梅の実に
灰の粉をかけて燻したもの)を用いることで紅花独特の
赤を得る準備が整います。
このように染料を得るまでにも手間暇がかかりますが、
染の工程を何度も繰り返さなければなりません。
このお色…。
画面上でどこまでお伝えができるか…。
本当に美しいお色です。
横段に少しの節糸を織り込んだシンプルな無地の表情。
天然染料とは思えない、この色彩美。
織にもこだわり、地機による丁寧な手織り。
故に生まれたこの羽のような軽やかさ。
無地は流行すたりがあるものではございませんし、
草木の染料は、生きていると言われますので、染めあがったばかり、
織りあがったばかりのお色から、年を経てほどよく枯れ、おだやかに
落ち着いた色彩へと変わる、その変化をご堪能いただきたいお品となっております。
人生の歩みとともに、織物と一緒に成長していく楽しみ。
一生もののカジュアル、よき紬きものを。
お手元でご愛用頂ける一品となりましたら幸いでございます。
絹100%
長さ約12.3m 内巾38.5cm (裄丈約73cmまで)
斎英織物謹製
経済産業大臣指定伝統的工芸品の証紙がついております。
◆最適な着用時期 9月~翌年6月の袷・単衣頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 街着、ランチ、音楽鑑賞、観劇、カジュアルパーティーなど
◆あわせる帯 洒落袋帯、九寸名古屋帯、八寸名古屋帯など
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立ご希望の場合、
[ 袷 ]
地入れ2,750円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+お仕立代26,400円(全て税込)で承ります。
[ 単 ]
地入れ2,750円+衿裏2,200円+お仕立代26,400円(全て税込)で承ります。
・海外手縫い価格です。国内手縫いは、「大島紬・結城紬」+23,100円(税込)、「左記以外の紬」+12,100円(税込)で承ります。