貴重な、貴重な八重山上布。
見た瞬間、その彩と帯から醸し出される何とも言えない雰囲気には
心奪われます!
仕立て上がり未着用 新古品として
仕入れましたので
新品同様の美品としてお届けできます!
織り手は、2014年に沖縄県指定無形文化財
「八重山上布」保持者に新たに追加された、糸数江美子さん。
八重山上布の第一人者、新垣幸子氏の実妹さんでいらっしゃいます。
新垣幸子氏に指示され、国画会でも活躍された作家です。
どうぞこの機会に、夏の織りの秀作をお選びくださいませ!
季節感を一番に感じるのは、夏物。
とりわけ、なぜなのでしょう、
琉球の織物には、一層の魅力を感じてやみません。
きっと、南国のおおらかな気質が、
夏の暑さに負けないしなやかな強さとなってあらわれるのでしょう…
手織り草木染め、本場八重山上布の九寸名古屋帯をご紹介いたします。
亜熱帯の北限とされる石垣島。
沖縄本島や宮古島にはない植物染料が自生し、
琉球王朝の時代には、染色材料の宝庫とされてきました。
他の八重山諸島に比べて標高の高い山があり、
そこで磨かれる美しい水も、染色に欠かせない重要な条件となっております。
本品は、経糸に苧麻、緯糸に手績みの芋麻を用いた作品でございます。
芋績み(ううみ)で生計をたてることが難しい現在…
希少な手績みの糸を使うこと、それだけで本当に贅沢です。
糸を績む作業は一見単純に見えますが、
髪の毛のように細い糸をつないでいく仕事は、大変な根気が要ります。
またその績み方の良悪で風合いが決まりますので、熟練の技が必要とされます。
ナチュラルなきなりの地に
ちゅらの美しい海を思わせる、琉球藍が綾なす
水雲(ミヂィ・フム)と模様。
そしてその合間には緑と黄が溶け合う花織の文様美。
シンプルだからこそ、さらに高まるイメージの世界。
心を込めて織り上げられたことが、ひと目で伝わる仕上がりでございます。
麻はシワになりますが、汗をかいても肌につかず、涼やかに風を通します。
シワができてもぺたりとせず、シワでさえも、パリッと涼感を呼ぶことでしょう。
苧麻からの糸づくり
→ 天然染料を用いた糸染め
→ 織り上げ
→ 天日乾燥(約10日~1ヶ月)
→ 海晒し(約5時間)
→ 杵たたき(洗った上布を丸太に巻き、木綿の布の上から杵で叩く)
独特のシャリ感。
山・海・太陽の恵みを受けて織り出される布、八重山上布。
絹素材でこの上布の風合いを真似たものは安価で多く出回っておりますが、
やはり本物を身につけたいという方におすすめします。
ぜひ一度、手にとって自然の風合いを感じていただきたいと思います。
宮古上布や越後上布といった文化財級の力のある織物によく似合います。
またその他の産地の夏の織物にも、この帯が一本、きりり。
アクセントとして締まることで、本当に贅沢な装いとなります。
なかなか入手することができない手織り草木染めの逸品上布です。
季節がめぐる度に…
夏の最高の贅沢を、どうぞ存分にお楽しみ下さいませ。
糸数江美子プロフィール
1955年 沖縄県石垣市生まれ
1981年 新垣幸子氏に師事
1996年 全日本新人染織展大賞を受賞
2010年 国画会準会員となる(現在は退会)
2014年 沖縄県指定無形文化財保持者認定
本麻100% 経糸:苧麻 緯糸:手積み苧麻糸
長さ約3.7m
染料:椎 琉球藍 福木 揚梅
◆最適な着用時期 6月下旬~9月上旬の盛夏
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事、お出掛け、ご旅行、趣味のお集まりなど
◆あわせるお着物 上布、織のお着物、小紋など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。