◆新古品・中古品は現品限りですので売り切れ次第終了となります。
◆中古品として仕入れてまいりましたが、おおむね美品でございます。
お目に留まりましたらお値打ちに御召くださいませ。
人間国宝【 喜多川俵二 】氏による
特選唐織九寸名古屋帯でございます。
うるわしき、やまとの四季。
その四季折々、自然の中に息づく美をとらえた『有職織物』の真髄。
朝廷を中心とする貴族の高雅な美意識によって、それは創造されたと
いっても過言ではありません…
おだやかな色彩、なだらかで、洗練された、親しみやすい意匠。
そしてなにより、富貴で上品な風情をかもし出すその世界観。
平安時代以降、朝廷を中心とする貴族を公家と呼ぶようになりましたが、
公家の住生活や衣生活が唐様(大陸的様式)から和様へ戻るようになりました。
時候の寒暖によって襲ねを調節し、それとともに優雅な美しさを表現する
襲ね着形式が発達する中で、より整然とした反復文様の織物によって、
品格高く端正な美しさを表現した有職の意匠も発達致しました。
古来より受け継がれてきた、その有職織物に現代の息吹を吹き込んだ名匠。
人間国宝・故:喜多川平朗(本名 平郎)氏―
お着物好きなら誰しもがご存知かと存じ上げます…
京都西陣織の老舗(しにせ)俵屋の17代目であり、昭和31年羅(ら)で、
35年には有職(ゆうそく)織物で重要無形文化財保持者(人間国宝)に
認定されました。その繊細にして典雅なる作風は、皇室御用達作家としての
確かな実績でも注目を浴びております。
昭和63年11月28日、90歳でこの世を去られまして…
現在は18代目、喜多川俵ニ氏が、父に続き親子二代で
人間国宝となりその織物を広めていらっしゃいます。
今回ご紹介のお品は18代目喜多川俵ニ氏によるお品。
平安の公家たちが宮廷の儀式や日常の服飾に用いた
日本独特の伝統文様、有職。
「二陪織物(ふたえおりもの)」はその代表的なもので、
地織と文様織を別に作り地文様の上に上文(うわもん)と呼ばれる
文様の部分だけを別糸を渡して縫取りのように浮かせて織り出します。
有職織物は、「二陪織物(ふたえおりもの)」「綾(あや)」、
「浮織物(うきおりもの)」、「うすもの(羅(ら)、縠(こく)、
紗(しゃ))」など多岐にわたり、「シンプルな文様の美しさ」と
「色の調和美」が魅力の織物といえましょう。
しなやかでいて軽やかな地風。
繊細な織りくちにその色目、そこかしこに名匠のこころづかい…
感じていただけますでしょうか…
おだやかなアイボリーの生経(きだて:
生糸の経糸)地に綾なされた文様。
繊細な緯糸使いで、一面の檜垣に
四季折々の花をモチーフにした花丸のお柄を
明るい彩りで織り描き出しました。
最小限の色使いでありながら、印象に残るその風情。
無地場に漂う緊張感、調和のとれた意匠構成が、高尚で
格調高い和姿を演出してくれることでしょう。
付下げ、色無地、江戸小紋などのお着物とのコーディネートで。
お手元で終生ご愛用頂けるお品となりましたら幸いでございます。
絹100%
長さ約3.59m(若干短尺・お仕立て上がり)
柄付け:六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 軽い格式のお茶席、お稽古、芸術鑑賞、観劇 など
◆あわせる着物 付下、色無地、小紋 など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。