なんとも希少な作品が大変お値打ちに入荷しました。
木版更紗作家、景山雅史氏作の至極の逸品でございます。
展示会等をメインに販売されておりますので、
現実的なお値段でご紹介することのかなり少ない人気作家さんの一品です。
希少で大変手間のかかる「木版染め」の大作。
今回は本場結城紬の織り元としても活躍されておりました結織苑さんの結城紬地を使用した希少なコラボ品!
残念ながら結織苑さんはお店を畳んでしまわれましたのでもう今後手に入りません。
まず一般に流通することのない工芸品ですので、どうぞお見逃しなく!
タイを訪れた時みかけた更紗に感動し、
インドの木版に惚れて、オリジナルの手彫りの版木で染めをはじめた景山雅史氏。
そもそも木版染めのルーツは江戸時代、献上品として制作されていた「鍋島更紗」。
明治に入り状況が一変した鍋島更紗は、大正時代に一度途絶えてしまいます。
この鍋島更紗の秘伝書・見本帳から復元に尽力されたのが鈴田照次氏。
型絵染の人間国宝・稲垣稔次郎に師事され、頭角を表されていた照次氏は、
後年、幻の染色となっていた故郷の和更紗「鍋島更紗」に出会い、木版更紗を復元されました。
優しい彩りや、直線と曲線の絶妙なバランス、その趣味性の高さが実に魅力的です。
版木に顔料をつけ、絵柄に切れ目のないように、幾度となく布面に押し写す木版更紗。
手で版木を直に押し重ね、色をつけていくその技法は、
そのときに出来る顔料の濃淡や色のたまり、版木の合わせズレが、木版ならではの面白みとなっております。
他の染色技法では決して味わうことのできない、木版染め独特の持ち味。
まさに通好みのプロをも納得させる、創作力の高いその表情。
紬地には、雅史氏ならではのモダンな感性が存分に表現されています。
結城紬の風合いが豊かな帯地に表された亀甲間道の意匠。
裏地にもこだわり、氏のセンスで暈し間道があらわされております。
何度も何度も、繰り返し型を押して柄を染めていく工程は、
全身の体重を掛けて行われます。
「慣れない人なら、1時間で足腰が立たなくなる」とも伺います。
気が遠くなるような手間をかけて制作された、まさしく工芸品です。
決まった販売ルートでのみ取り扱われるお品ですので、
このようにご紹介できる機会もまずございません。
ごくごく限られた方々にのみ誂えられてきた傑作品でございます。
今回ご紹介できますのも、ご厚意を頂いております問屋様の特別提供品でございます。
工芸ファンの方からご存じない方まで、
この力作をぜひともお伝えできればと存じ上げます。
景山雅史(かげやままさふみ)氏プロフィール
1946年 京都生まれ 同志社大学卒業
1978年 タイで更紗に出逢い感動する。木版更紗の創作活動開始。第一回古典開催。
1982年 染織作家展入選。雑誌「婦人画報」に個性は染織家として特集される。
2001年 衛星放送「景山雅史の一日」放映 CMや舞台衣装も幅広く手がける
絹:100%
長さ:約4.35m(お仕立て上がり時)
おすすめの帯芯:突起毛芯
六通柄
※木版更紗の性質上、染めの濃淡、型のわずかなズレがございます。
難ではございませんので、その点ご了承くださいませ。
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、街着、カジュアルパーティー、ランチなど
◆あわせる着物 お洒落訪問着、色無地、小紋、織のお着物など