選び抜かれた絹布に施した、琉球の色…
やふそ紅型工房【屋冨祖幸子】氏の本場琉球紅型九寸名古屋帯をご紹介いたします。
紅型のカルチャースクールの第一人者でもあられ、
琉球びんがた事業協同組合の理事長であられる屋冨祖幸子(やふそさちこ)氏の作品でございます。
鮮やかな色彩使いが印象的な琉球紅型。
もともとは、身分の高い者だけに着用を許され、一般的には禁断でした。
廃藩置県によって王朝の庇護はなくなり、
戦争によって多くの型紙や道具が失われましたが、
そのような辛苦を乗り越えて創作を続けた職人の情熱は失われません。
豆腐を干した「るくじゅう」の上で、鋭利な小刀を自在に操って、
突き彫りされる美しい型。そして、精神を極限迄集中させて糊を置いていく匠の技。
紅型は顔料が用いられております。
顔料には朱、石黄、洋紅、藍蝋、群青、胡粉、墨などで、
無機顔料や有機顔料が用いられていました。
顔料は、沖縄に産するもではなく、王朝時代の海外交易によって入手していたものです。
本品に用いましたのは、サラリとした浜ちりめん地。
その地を深みの紺色に染めて、琉球紅型ならではの立体感を感じさせる配色。
染め表されました「桜蘭にゆうな」の意匠が、藍色の濃淡のみで鮮やかに映える
秀逸のデザインでございます。
大胆なデザインもまとまりよく、思わず目を奪われてしまうような秀作です。
ひとつひとつの丁寧な手作業と、刺繍や金箔などを使わずに、
顔料の発色の鮮やかさと型のデザイン性で表現する紅型という染めの芸術を感じていただけることでしょう。
妥協の許されないほんものの仕上がりを、どうぞお手元でじっくりとお確かめ下さい。
■屋冨祖幸子
日本伝統工芸士。
琉球びんがた事業協同組合理事長。
やふそびんがた工房主宰。
日本伝統工芸士会作品展入賞、日本民芸公募展優秀賞受賞など数々の受賞歴があり、現在、沖縄県内をはじめ、東京、福岡、京都など、各地で展覧会を開催。
沖縄伝統工芸「紅型染」の普及に努めている。
2001年のサミットでプーチン大統領が着用したかりゆしウェアを手がけた。
絹100% 長さ3.6~3.7m(御仕立て上り時)
経済産業大臣指定伝統的工芸品証紙がついております。
白生地には、日本の絹印入り浜ちりめん地を使用しております。
※おすすめ帯芯:突起毛綿芯 ◇六通柄
※お仕立てご依頼の際、お仕立て上がり時のたれ先は無地となります。(メーカー推奨)
たれ先柄有りでのお仕立てをご希望の際はその旨ご指示下さい。
◆最適な着用時期 10月~5月(袷の季節に)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません。
◆着用シーン 街着、カジュアルなパーティー、行楽など。
◆あわせる着物 小紋、付下げ、色無地、御召、紬
※仕立て上がり時のたれ先は無地となります(メーカー推奨)。たれ先柄あり仕立てをご希望の場合はご指示ください。
★名古屋仕立て(税込9,350円※綿芯「突起毛芯」代含む)
胴に巻く部分から手先までを半分に折って縫製された仕立て方です。
お着付けの際に半分に折る必要がないので、楽に着付けることが出来ます。
★開き仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
半分に折らずに帯地と帯芯をかがって仕立てます。
胴回りをご自身の好きな巾で結ぶことができます。
★松葉仕立て(税込12,650円※綿芯「突起毛芯」代含む)
手先の部分だけを半分に折って縫製された仕立て方です。
胴回りは折らずに仕立ててあるのでご自身の好きな巾に調節することができ、
かつ手先は半分に折っているので楽に着付けをすることが出来ます。
※開き仕立てと松葉仕立ては縫製の関係上帯芯が見える状態です。
着用時には見えませんので問題はございませんが、気になる方は+2,750円で裏地を付けることもできます。
ご希望の方は、「モス裏地付き」のお仕立てをお申し込み下さい。