織のお着物ファンの方ならばこの価値をおわかりかと存じ上げます。
ただでさえ希少な牛首紬、その中でも数の圧倒的に少ない【加藤改石】製。
しかも小紋柄ではなく絵羽柄になっている紬訪問着。
さらには、その牛首地を染め地に、
江戸草木型絵染めの【剣持晃玄】氏が染め上げた、
唯一無二の絶品コラボレーション作品でございます。
その風合い、その染め色。
生地の風合いと素晴らしい意匠センスがダイレクトに伝わり来るひと品。
どうか、どうか、お見逃しのないようお願い致します。
日本の三大紬、大島・結城・牛首。
加賀の国・白峰村一帯の集落は、古くから自然の玉繭を原料に手機紬が
織られてまいりました。耐久性に優れた牛首紬は、
釘にかけても破れないほど
丈夫と言い伝えられておりますので、別名「釘抜紬」とも呼ばれます。
最近の牛首は、白山工房か加藤機業場、どちらかのものがほとんどとなります。
組合の証紙がつきますと、
ふたつの名前が並列されておりますのでどちらのもの
なのかわかりづらくなっておりますが、
今回ご紹介するお品は、「加藤機業場」の
白生地が用いられております。
第二次世界大戦以後次々と廃業していくなかにあって、
ただひとり残り、糸作りを続けた加藤志ゆん氏。
そのご子息、加藤改石氏の創作品でございます。
糸作りから織り上げるまで、全ての工程は手作業…
通常一度に一疋(二反分)織る際には、一週間かかりますので、
月産では十数点しか織り上げることができません。また、取扱いルートが
きっちりと決まっており、ごく限られた問屋にしか生地が納められませんので、
「石」マークのついたお品は、それだけで大変な価値がございます。
経緯(たてよこ)に100%の手座繰り糸を使っているだけあって、
その風合いは本当に素晴らしいもの。丁寧な手織りのお品ですので、
そのしなやかな風合いと丈夫な生地質は、この先も何十年と変わることなく
御召になる方のお手元でご愛用頂ける上質の証。
牛首独特の柔らかな光沢をはなつ特選の生地に、しっかりとした染めが施されました。
シンプルな縞や小紋文様のものはよくあれども、絵羽模様でこれだけのあしらい…
ざっくりとしたフシの表情が味わい深い牛首紬地を、
江戸草木型絵染で、彩り豊かに帆船と花更紗の模様が丁寧に染め上げられました。
染めの具合の濃淡が風雅な味わいをもかもしだして…
着姿にリズムをつけてくれる仕上がりです。
母から娘、また孫へと…代々受け継いでいただくに相応しいお品が牛首紬です。
滅多とご紹介の叶わない作品でございます。
どうかこの機会をお見逃しなくお願いいたします。
絹100%
たち切り身丈172cm 内巾37cm
経済大臣指定伝統的工芸品「牛首紬」証紙
牛首紬生産振興協同組合の証紙
加藤機業場マーク「石」が印字されております。
◆最適な着用時期 袷の季節(10月~翌5月)
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン コンサート・観劇、お食事、レセプション、カジュアルパーティー等
◆あわせる帯 洒落袋帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
解地入れ5,500円+※胴裏7,260円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て33,000円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+16,500円(税込)