京都は洛北の名小機屋さんより、
貴重な逸品をご紹介いたします!
大量生産が増えている現在、
大切にものづくりに取り組まれる機屋さんが本当に少なくなってまいりました。
今回ご紹介の機屋さんも、その数少ないおひとつでございます。
丁寧に丁寧に、決して量産されることなく、
こだわりを持って織り上げるものづくりから、
室町でも多くご紹介のない機屋さんでございます。
丁寧なものづくりだからこそ、
美しさが一層に際立つ、繊細なグラデーションの引箔地を見事に表現しております。
やわらかな春の陽だまりのような暖かな色彩。
そこにあらわされたのは、受け継がれてきた伝統文様。
無地場とバランス、計算された構図…
さらに、そのこだわりは「本袋縫い」にも表れております。
お着物通の方はご存知の通り、袋帯の中でも「本袋」はワンランク上。
表地と裏地を別々に織り上げ、後から縫い合わせる一般的な『縫い袋』と
呼ばれる織技法とは異なり、本袋は表と裏を筒状に同時に織り上げなければならず、
更に織り上げて裏返すまで、柄の出来や傷の有無すら確認できないという、
熟練の技術を要する高度な織技。
そうして織り上げられた本袋帯には、縫い袋にあるような両端の「耳」が
ございませんので、お太鼓結びに締めていただくと、耳付きが薄く、前や
横から見ていただいた際のお太鼓の姿が大変綺麗に映ります。
華やかにあっても、あくまで品の良さをそこなわない、巧みなセンス溢れる意匠美。
カジュアル訪問着や付下げ、あるいは織のきものなどと合わせて、
幅広いシーンに活躍してくれることでしょう。
お色柄、地風ともに大変素敵なお品です。
お手元でご愛用いただける一品となりましたら幸いでございます。
絹80% キュプラ・ポリエステル・紙20%
長さ約4.45m(御仕立て上がり時)
耳の縫製:本袋のためございません
お柄付け:六通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン 音楽鑑賞、観劇、お食事会、お集まりのお席など
◆あわせる着物 お洒落訪問着、付下げ、小紋、織のきものなど