毛たぼを入れたり、シニヨンを作ったりせず、全体的にボリュームは控えめですが、正面・左右でそれぞれ違う雰囲気に仕上げたヘアスタイルで、ドレッシーな小紋にもおすすめ。軽めの付け下げに合わせてもよいでしょう。

トップにはボリュームをつけず、顔回りを優しく包み込むようにサイドの髪にふくらみを持たせることで、優美な印象を与えるとともに、顔を小さく見せる額縁効果も期待できます。

落ち着いたなかにも毛流れの美しさを感じさせるスタイルです。

まずはヘアアイロンで毛先を巻きます。さらにトップの毛を取り、根元にもふんわりボリュームが出るように巻いていきます。

巻き終わったらヘアクリームを手に取って伸ばし、毛先からつけ始め、全体に揉みこみ、なじませます。

耳より前の両サイドの髪は、ダッカールで留めておきます。トップの髪を持って逆毛を立てて頭部にふんわりと自然な丸みを持たせ、後ろの低めの位置でひとつに束ねます。

毛たぼをヘアネットで包み、下準備しておきます。ポニーテールにした髪の毛先を、輪の状態にゴムで結んでおきます。

毛束の下にヘアネットで包んでおいた毛たぼを入れ、髪で巻き込むように内側にくるくる巻き込みます。シニヨンの形が扇を広げた形になるように、両端を広げてからピンで留めていきます。

ダッカールで仮留めしておいた両サイドの髪は、それぞれねじりながらシニヨンの根元に巻きつけ、毛先は内側に隠れるようにピンで留めて出来上がりです。

輪の部分を持ち、4で作った土台の部分に巻きつけるようにかぶせ、ピンで留めていきます。輪や毛先は土台の中に収めてアメリカピンでしっかりと留め、そのほかの部分は毛の流れを生かしながらUピンで留めていきます。髪飾りを挿して出来上がりです。

文章／望月聖子
撮影／国井美奈子
モデル／瞳ゆゆ
ヘア＆メイク／高橋亜季（アンベリール）
着付け／奥泉智恵