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仕入れにかける想いと「京都きもの市場」の使い倒し方 店長インタビュー 渡辺健太

京都きもの市場といえば、日本最大級の着物通販サイト。若いバイヤー店長たちが毎日、呉服の本場・京都室町を駆け回って良いお品を仕入れ、ご紹介しています。今回は「和の心」を運営する店長渡辺に、仕入れにかける想いとお客様へのメッセージをインタビューいたしました。

京都きもの市場で取り扱う着物や帯。毎日100~200点のペースで新着の商品がアップロードされ、ページ上をにぎわせます。
実はこれら1点1点はすべて、ECサイトの各バイヤー店長が実際に足を運んでメーカーさんや問屋さんから直接仕入れたものばかり。

ネット通販サイト「京都きもの市場」では、それぞれのバイヤー店長が、自身のポリシーに従って自由に商品の選定・仕入れを行っています。

今回はそのなかのひとり「和の心」店長渡辺にスポットをあて、着物の仕入れにかける想いと、お客様へのメッセージをインタビューいたしました。

渡辺健太 プロフィール

2016年夏 内定者アルバイトとして京都きもの市場入社
     社員とともに仕入れに同行し仕入れの基礎を学ぶ
2017年春 京都きもの市場正式入社
2017年夏 京都きもの市場「和の心」オープン
     著名作家や有名ブランドの取り扱いに注力、バラエティに富んだラインナップに定評がある

渡辺店長プロフィール写真

頻繁に、スピーディーに。「和の心」仕入れスケジュール

サイト上にはほぼ毎日商品をアップしていますから、仕入れは頻繁に行っています。
週に4日、1日あたり2~3社ペースで、問屋さんやメーカーさんにお邪魔します。
京都市内の問屋さんに伺うことが多いですが、大阪など県外まで足を運ぶこともあります。

サイト上の更新業務を行う渡辺店長

もちろん仕入れのほかにも、商品の入荷処理やサイト上に掲載される商品の紹介文を書いたり、立案しているセールについて取りまとめる業務などがあります。
ただ、あくまでも一番重要なのは、仕入れ。
できうる限り時間を取って、問屋さんで商品を見せてもらうようにしています。

僕の仕入れのスピードはかなりスピーディな方で、30~40分くらいで200点以上の商品を見たことも。
多くの商品の中から、その時にしか仕入れられられない貴重なもの、お客様に「絶対ほしい!」と思っていただけるような魅力的なものをみつけたときは、本当にうれしいですね。

人が変われば帯も変わる―自分ならではの仕入れをできるように

現在お取り引きしている問屋さんは数多くありますが、なかでも思い出深い取引先が1社。
「白寿苑」さんという西陣織の帯メーカーさんです(半分問屋をされておられます)。
僕が新卒で入社する前、まだ大学生アルバイトとして勤務していた時、仕入れに同行した先で白寿苑さんの社長に紹介してもらったのです。

ほどなくして仕入れ担当を僕が引き継いたんですが、仕入れを重ねるうちに社長さんが僕のことを信頼してくださるようになって…
今までは出してくれなかったラインナップの帯を、少しずつみせてくれるようになりました。

「白寿苑」の帯は、フォーマルな場にふさわしい品格があり、比較的お手ごろであるのにとてもきちんとしてみえるところが特徴。
インターネット上だけでなく、東京・銀座店でもみなさまにお手にとっていただいています。

白寿苑の袋帯

また僕、「映える」作品が好きなので、他の店長と比べるとつい、色合いがビビッドだったり大柄な作品を仕入れてしまうんですね。各店長ごとにショップの陳列を見比べていただいたら、きっとお分かりいただけるかと思います。

色合いがあざやかなものや大胆なものって、見ているだけで楽しいじゃないですか!
万人受けするものではないと思うんですが…刺さる方には刺さる。
好みの合う方が「好き!」というインプレッションを引き出しやすいような仕入れを心がけています。

セカンドハンド(中古)の着物はこんなにもおもしろい!

ブランドの中古、新古品

新しい作品だけでなく、いわゆる二次流通(中古品・新古品)の着物の仕入れも行っています。
「中古品」とひとことに言っても、僕の「和の心」で扱っているものは、人間国宝クラスの作品や工芸的な側面を持つ「高級古着」。
二次流通の業界内でも最大規模の問屋さん5社と直接取引をさせていただいているため、品揃えもかなり豊富だと自負しています。

インタビューに応じる渡辺店長

新品の着物では手が届かないようなお値段でも、中古品であれば手が届きやすくなります。
それに…
力を持った着物と出会った時は、たとえ古いものであったとしてもひとことではあらわせないほど感動するんです!

以前、友禅の人間国宝である故・山田貢(やまだ・みつぎ)氏の遺作を取り扱わせていただいたことがありましたが…

力強くて、ただただ美しい。

明治生まれの方の作品で、発表から年月が経過している中でこれだけ迫力を保ち続けている!それなのに市場に埋もれてしまっている!ということに驚きを隠せませんでした。

また人間国宝の方の作品に関しては、人間国宝に認定される前と後とで作風が変わっているのが個人的にはおもしろいですね。
 「認定前に作られたもの」
 「認定後に工芸展に出品されているもの」
 「商品として作られるもの」
とでは、微妙に作風が異なるのが分かります。

作品ひとつひとつを通して一人の作家の人生をたどることができるのも、中古品ならではの楽しみ方だと思っています。

ただ中古品は、汚れや傷・保管状態が気になって手が出しづらいと悩む方もいらっしゃるかと思います。
できる限りきれいなものやを仕入れるよう心がけているのと、専用の空気清浄機で匂いを除去したりもしています。
商品紹介文でも「帯を巻けば隠れる箇所のシミ」など気になる点については必ず言及していますが、もしお気になられるようであれば、一度お届けして現品をご確認いただくことも可能です。

「中古品でもいいから、今はもう出会えないような着物にチャレンジしてみたい」という方には、ぜひとも僕のコーナーをのぞいてみてほしいです。

サイト上にアップする商品の寸法を測る渡辺店長

「和の心」中古品・厳選ブランドコーナー

厳選ブランドコーナーのサイトトップ

「京都きもの市場」を使い倒してほしい

ネットショップって、画面上で商品を選んで購入するだけという方も多いと思うんです。

もちろん、それがスムーズにできるのはネットショップの良いところ。
ただ着物や帯はやっぱり高価なものですから、悩まれたり、似合わないかもしれない、と躊躇されることもあると思います。

インタビューに応じる渡辺店長

特に多いのは「色」に関するお問合せでしょうか。
お使いのディスプレイによって色の見え方は異なりますので、こればかりは画面で全く同じようには伝えきれません。

そのため京都きもの市場では、まず反物をお送りして実物をご確認いただく、という仕組みにしています。お手元で確認いただいて、実際に肩にあててみられたり、お手持ちの帯や着物とあわせていただいたりして、ゆっくりご判断をいただけます。

京都きもの市場のお客様は、積極的に相談を持ちかけてくださる方が多いんですよ。
メールや電話で、商品の紹介説明文には書ききれなかったこと、例えば「保管臭はありますか?」など画面からは分からないことを聞いてくださったり。

最近はLINEのチャット機能を利用して、より気軽にやりとりができるようになりました。
「この帯、私の着物とあいますか?」
「こんな場に着ていく着物の帯を探してるのだけど、このなかだったらどれがいい?」
など、一人では悶々としてしまう時の気軽な相談相手にしてもらえればと思います。

ECサイトのLINE公式アカウント

また、サイト上にアップされているものがすべてではなく、常時商品は入れ替わります。
「こんなものが欲しいんだけど、画面上になくって…」とご相談を受けることも実は多いのです。

そんな時は、いただいた条件をもとに問屋さんを探しまわって、新しく着物や帯を仕入れてきます。
京都きもの市場は、取り扱い点数が常時12,000点以上と、着物関連のネットショップでも断トツに多い。

僕はそれが強みだと思っているんですが、実は、まだまだ掲載できていない商品が山のようにあります。
僕らが掘り出しきれていない商品もあれば、正直なところ…メーカーさんや問屋さんとの様々な関係性のなかで「インターネットに掲載できない」作品もあったりするんです。

もっともっとお客様に質問してほしいです!と渡辺店長

個人的には、もっともっとお客様にいろいろ質問してほしいです!!

商品の紹介説明文にはできる限り情報を載せようとしているんですが、コーディネートやパーソナルな部分でのお悩みって、それぞれの方が抱えていて尽きないものですよね…

せっかく一点ものを購入していただくのであれば、お客様ひとりひとりに寄り添えたらと思っています。LINEでもメールや電話でも、なんでも構いませんので、気軽にご連絡いただけたら幸いです。

値引き交渉も…できる限りがんばらせていただきます!

ライター写真・世古

聞き手・取材 / 世古友紀奈

京都きもの市場 社員。
2012年新卒入社後、総務を中心に一貫して社内後方業務に携わる。
趣味は食べることとボードゲーム。
目下の目標は、社販でつい買ってしまったかわいい帯留を生かすコーディネートをつくること。

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