着物・和・京都に関する情報ならきものと

晩夏の候 ―小暑から大暑 「感じたい、七十二候」vol.12(最終回)

晩夏の候 ―小暑から大暑 「感じたい、七十二候」vol.12(最終回)

記事を共有する

夏着物も本格的に薄物を楽しめる季節ですね。個人的にこの夏は、持っている浴衣をもっと楽しみたいと思っています。

2025.06.04

よみもの

仲夏の候 ―芒種から夏至 「感じたい、七十二候」vol.11

よみもの

岡田知子さんのコラム「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」(全12回)

「感じたい、七十二候」

梅雨前線が南の地方から徐々に北上し、梅雨明け宣言が出たら、まぶしい太陽の季節の到来。

いよいよ本格的な夏が日本列島にどっかりと居座ります。気候変動で、今や多くの人々が「夏が長くなった」と感じています。

無事に夏を越せるよう、旬のものを食べたり、気温にあわせて着るものや日中の活動を調整したりして、無理なく過ごしましょう。

小暑のころ

小暑

二十四節気の「小暑」には、

温風至あつかぜいたる
蓮始開はすはじめてひらく
鷹乃学習たかすなわちわざをならう

の三つの候があらわれます。

2022.07.06

まなぶ

小暑:七夕のモチーフで夏着物を楽しく 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」

第三十一侯/温風至 あつかぜいたる 七月七日~十一日ごろ

温風至

まだ梅雨があけていない地域もありますが、文字通り「暑」の季節に入り、南から暑く熱せられた空気が流れ込んできます

少しでも風が欲しいとき、現代のハンディファンはとても便利ですが(充電池式なので扱いにはご注意を)、昔ながらの団扇や扇子の柔らかい風も捨てがたく思うので、外出時にはいつも一本お扇子を携帯しています。

2023.07.25

よみもの

涼風が呼ぶ団扇の思い出 「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」vol.4

2024.08.04

よみもの

目にも涼しく。優美な京うちわの名店『阿以波』へ 「京都できもの、きもので京都」vol.15

第三十二侯/蓮始開 はすはじめてひらく 七月十二日~十六日ごろ

蓮始開

暑い盛りに咲くハスの花は、まだ夜明け前のうちから開きはじめ、昼ごろには閉じてしまいます。

泥の中から現れ、清らかで優美な花を咲かせるハスは、仏教との深い繋がりが感じられますが、もともと「泥中の蓮」とは仏典によく出てくる言葉なのだそう。

日本各地に有名な蓮池がありますが、早暁からカメラを手にした人々が大勢集まります。

2024.11.04

よみもの

『モネ 睡蓮のとき』 国立西洋美術館 「きものでミュージアム」vol.39

第三十三侯/鷹乃学習 たかすなわちわざをならう 七月十七日~二十一日ごろ

鷹乃学習

日本にも猛禽類はいろいろいますが、日本で鷹といえば、オオタカのことを指します。

初夏に孵化した雛鳥が、少しずつ巣を離れ、飛び方や狩りの仕方を覚える時期です。

江戸のころまで鷹狩りに用いられたオオタカは、強く賢い鳥として武将たちに愛されてきました。近年は皇居など都心の比較的大きな森でも生息していることが報告されています。

大暑のころ

大暑

二十四節気の「大暑」には、

桐始結花きりはじめてはなをむすぶ
土潤溽暑つちうるおうてむしあつし
大雨時行たいうときどきにふる

の三つの候があらわれます。

2021.04.30

まなぶ

大暑:真夏こそ原色の着物を楽しもう! 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」

第三十四侯/桐始結花 きりはじめてはなをむすぶ 七月二十二日~二十七日ごろ

桐始結花

桐は「桐竹鳳凰きりたけほうおう」といわれるように古くから鳳凰が棲む吉祥の樹木として知られてきました。

薄紫色の花を実際に咲かせるのは春終わりごろのことで、面白いことに、桐は花が咲いたあと、実生とは別に、早くも翌年の蕾をつけ始めます

この候でいう桐の花は、ベージュ色の絨毛に包まれたまるい蕾を言い表しています。

第三十五侯/土潤溽暑 つちうるおうてむしあつし 七月二十八日~八月一日ごろ

土潤溽暑

夏の暑さもいよいよ本格的に厳しく、梅雨の間に雨を含んだ土壌も暑熱に蒸されて不快指数も高まるころです。

年に四回ある「土用」も夏が一番よく知られていますが、暑さに萎えがちな体の養生を心がけると良いのは昔からのことで、丑の日に鰻や瓜など「う」のつくものを食べるという風習なども取り込んで、健やかに夏を乗り切りたいものですね。

第三十六侯/大雨時行 たいうときどきにふる 八月二日~六日ごろ

大雨時行

青い空に白くもくもくと湧きあがり高くそびえる入道雲の眺めは、夏ならではの景色として親しまれていますが、この入道雲は激しい雨を降らせます。

時には雷や雹、河川の氾濫など災害も起こしかねない急激な大雨もあり注意が必要ですが、日照りの後のほどよい夕立であれば、歓迎される雨ともなります。

2022.06.01

よみもの

雨だけでなく、ポン酢もまた敵。 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.53

マイ浴衣で夏をを楽しもう

夏着物も本格的に薄物を楽しめる季節ですね。個人的にこの夏は、持っている浴衣をもっと楽しみたいと思っています。

地元のお祭りや盆踊り、花火大会のほか、温泉地へも腰紐と共に持参して、湯上がりにマイ浴衣を着てくつろぎたい。一度やってみたところ、なかなか気分良いものでした。しかも季節を問わず浴衣を楽しめますので、おすすめです。

2024.07.17

まなぶ

大人浴衣の極意!ポイントは3つ 「着物ひろこの着付けTIPs」vol.7

さて、この一年、自分でも学びながら綴ってきました「感じたい、七十二候」の連載も、これでおしまいです。

むかしの人々の、自然との付き合い方や生きものへの眼差しを暮らしに反映させて、無理なく過ごす生き方を教えてもらったように思います。あらためてまた八月からの投稿を自分で見なおして、さらに理解を深めてゆけたらと思っています。

一年間おつきあいいただき、どうもありがとうございました。

2024.07.17

よみもの

浴衣をカッコよく着こなすコツ 「大久保信子さんのきもの練習帖」vol.15

2021.04.30

まなぶ

日まばゆい大暑 「光をはらむ、季節の着物コーディネート」vol.5

シェア

BACK NUMBERバックナンバー

LATEST最新記事

すべての記事

RANKINGランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • マンスリー

HOT KEYWORDS急上昇キーワード

CATEGORYカテゴリー

記事を共有する