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水無月、フィレンツェ滞在を振り返って 「未生流笹岡家元に学ぶ、華やぎあるくらし」vol.10

水無月、フィレンツェ滞在を振り返って 「未生流笹岡家元に学ぶ、華やぎあるくらし」vol.10

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6月6日は「いけばなの日」。制定は、「芸事のお稽古は、6歳の6月6日から始めると上達が早い」という言い伝えに由来します。今月は、華道家にとって大切な日がある月です。作品は、2015年6月にフィレンツェで行われたパフォーマンスから。梅雨時季の花、紫陽花への家元の想いと共にお届けします。

2025.05.08

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絢爛豪華な大広間でのいけばなパフォーマンス

梅雨の頃、家元がセレクトしたのは、2015年6月9日にフィレンツェ市役所において開催された「京都・フィレンツェ姉妹都市提携50周年記念式典」で披露したパフォーマンスの作品。

「式典の会場となったのは、市役所として使われているヴェッキオ宮殿。700年以上前に建てられた建築物が、いまなお現役で、庁舎の役割を果たしている貴重な空間です」

フィレンツェ市役所の大広間

式典会場となったフィレンツェ市役所「500人広間」は、映画『インフェルノ』に登場したことでも知られます

京都市交響楽団の生演奏をバックに、大広間に相応しい作品をいけ上げました。この作品、実はテーブルの脚を花器として使用しています。京都に留学経験のあるフィレンツェのデザイナーさんが手掛けた作品です。その造形美を活かすため、天板を外して、器ありきでアイデアを膨らませました」

「現地で伐らせてもらったシダレエンジュのお洒落な枝ぶりを活かしていけ込み、白からピンクへのグラデーションが印象的なオリエンタルリリーを添えて、涼感のあるかんじに仕上げています」

宮川町の芸妓・とし夏菜さんが舞も披露されました

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2024.01.03

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「会場となった広間は、ヴァザーリとその工房による天井画と壁画が見事なのですが、元々はレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロがそれぞれ東西の壁に絵を描く予定だったと伝えられています。

どうやら制作途中でふたりともフィレンツェを離れてしまい、競作計画は頓挫したようですが……。彼らのような芸術家が作品づくりを行っていた場所でいけばなパフォーマンスをさせていただけたのは、大変光栄なことでした」

海外での仕事は現地の空気を感じてこそ

海外でパフォーマンスを披露する機会も少なくない隆甫さん。10年前にフィレンツェを訪れたときは、美術館へ行くのをとても楽しみにしていたといいます。

家元イメージカット

目当てのミュージアムチケットを予約していたのに、式典の関係者が揃って遅れて来られる。海外ではよくあるのですが、ちょっとハラハラしました。なんとか無事にパフォーマンスを終えて駆け込めましたが、もっとゆっくり観たかったです(笑)」

と、当時を懐かしく振り返ります。

2022.05.19

よみもの

きものでミュージアム

「これまでの文化交流では、ペルー、メキシコ、グアテマラも素敵でした。ピラミッドを登ったのもよい思い出です。今後行きたいのは、アブダビやサウジアラビア。花のない国で、いけばなを紹介したいと考えています。海外で作品づくりをする際には、せっかくなので現地の空気をとことん感じたいですね」

紫陽花イメージカット

ちなみに、6月の花事情を伺うと……

「梅雨時は紫陽花しかないと言っても過言ではありませんが(苦笑)、私は雨の中で楚々とした姿を見せてくれる山紫陽花がとくに好きです。幼い頃から、縁側に座って庭の紫陽花をぼんやりと眺める時間がお気に入りでした。いまでも街中や路地などで紫陽花を見かけると、ふと目を留めてしまいます」

2025.06.05

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今月のお家元 ―水無月の華やぐ思い出

家元イメージカット

大阪駅前にそびえ立つホテル「ウォルドーフ・アストリア大阪」のグランドオープニングパーティーにご招待いただきました。

グランドボールルームでのカクテル・レセプションでは、お鮨とキャビアをシャンパーニュと共に味わいました。

料理写真

料理写真
料理写真

料理写真
撮影:笹岡隆甫

クラシックなアールデコ調の豪華さと伝統的な和のデザインが融合した落ち着いた全客室が31階以上にあるため、梅田の街並みはもちろん遠く大阪湾まで望める景色が魅力です。

スパやライブラリーでリラックスしたり、ルームサービスで夜食をいただいたり、設備とサービスも申し分ないので、思いのままに滞在を楽しめます。

関西に魅力的なホテルが増えるのは、嬉しいことですね。

笹岡隆甫

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