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sakura chill  その散り際こそ、優美「うきうきもの」vol.4

sakura chill その散り際こそ、優美「うきうきもの」vol.4

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京都在住のイラストレーター・辻ヒロミさんが季節にリンクさせて提案する概念コーデ、4回目のテーマは「桜」です。蕾が膨らみ始めてから散りゆく様まで、それぞれに違った美しさを秘める桜花を心ゆくまで愛でたいものです。

2025.03.03

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2024.09.20

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こころ軽やかに、春色をまとう

ひらり、ゆらゆら。
春風に舞う桜色の花びらは、
不思議な魅力と癒しを秘めていて。
なんとも良い心地にさせてくれる桜吹雪に、
ふわり、ときめく。

世の中にたえてさくらのなかりせば
春の心はのどけからまし

メインイラスト/タテ

桜が心を乱すからこそ、
雨風のせいで見頃が短くなったと嘆いたり、
思うように開花しないことにやきもきしたりしないで。

帰り道にふと見つける足元のピンク、
雨の日のグレーがかった薄紅色。
水面に儚げに浮かぶ花筏や、
明るい月の光に照らされた夜桜を。
ゆるり、愛でたい。

「sakura chill」

「サクラチル」は受験では不合格の意で使われる隠喩表現ですが、辻さん曰く「私が最も美しいと感じるのは、満開を過ぎ花びらが散るとき」。

今回の作品は「名残の花」「移ろう花」といった言葉が表す、花が散る日々にフォーカスしています。「散る」を、“のんびりする” の意味で使われる「chill」とかけたタイトルです。

テーマイラストsakura

桜の花びら×流水は、花筏の優美さを思わせる王道の組み合わせ。「散るは桜、薫るは梅」といわれるほど、桜はその花の美しさに加えて、散り際の潔さも愛されている

咲き誇る時季はとても短いですが、綻ぶ前の蕾に開花を待ちわびる間や散ってしまった後の余韻を味わい、いきいきとした葉桜に過ぎゆく春を惜しむなど、心を寄せる期間が長いことこそ桜の最たる魅力ではないでしょうか。

たとえばこんな、桜アイテム

【TOKIO et TOKI 羽田登喜】訪問着「吹雪地鴛鴦桜楓図・朱鷺浅葱」
濃い朱鷺浅葱色に染め上げた地風の縮緬地には、一面の吹雪のような斑紋が散る。そこに葉桜と青楓、番の鴛鴦があしらわれた、春の名残りを慈しむにピッタリな訪問着。

正絹手加工友禅小紋「桜散らし」
シックな地色にセピア調の彩りで桜花を染め上げた小紋。袷の時期なら季節を問わず愉しめて、クラシカルな昔懐かしい色柄でアンティークの帯によく似合う。

正絹刺繍御召訪問着「枝垂れ桜」
疋田模様を織り上げたしっとりと厚みのある紺色の御召地に、刺繍で陰影ある柄を表現した特選訪問着。大胆に枝垂れさせた桜の意匠が印象的で、洒落感を演出できる一枚。

正絹西陣袋帯「桜文」
落ち着いた金糸で彩られた安定の古典柄。ややシャリ感ある金色の帯地に流れるように松や桜が配置され、訪問着・付下・色無地などフォーマルな着物に合わせやすい。

正絹手加工染袋帯「桜流水紋」
濃い鴇浅葱色に染め上げた綟り織の絽の組織が織りだされた帯地には、さらりとした地風の花織のような地紋。ほのかな金彩使いで小桜が流水の構図で染めあしらわれた一条。

正絹袋帯「菱に桜」
色合いを変えながら織り上げられている爽やかな水色が水面の揺らぎを思わせる上品な袋帯。軽くしなやかな絹地には菱と桜の意匠があり、華やかな着姿が演出できる。

【江戸組紐】江戸組紐帯締め
江戸組紐の名門本舗が手掛ける純国産群馬シルク200を用いた上質な帯締め。薄白桜色×薄鳥の子×薄白赤香色の暈しで組み上げられた、陽角組・遊玄染の使いやすい1本。

草履バッグセット「桜紋様」
シボ感のある縮緬地を赤褐色に染め上げたがま口バッグは、金彩でふちを染めた友禅で八重桜を描いた品。鼻緒に桜の刺繍が施された草履と合わせて春コーデを愉しめる。

【栗山工房】~和染紅型~天然本麻型染日傘「桜入紐結び」
夏のおでかけに欠かせない日傘。夏帯でお馴染みの大麻素材に、紅藤色をベースとしたリボンのような結び紐模様を染め上げ、可憐な桜模様をプラスした和洋兼用の1本。

2022.04.20

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