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着物ラバーの装いご紹介(前編)【アマン東京】「きものでスイート」vol.11

着物ラバーの装いご紹介(前編)【アマン東京】「きものでスイート」vol.11

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『アマン東京』のスイートルームで開催したささやかな着物パーティ。和の趣きを感じるスペシャルな一室にお集まりいただいた、ゲストのみなさまの装いをご紹介します。

2024.05.01

よみもの

和ラグジュアリーな空間から大都会のパノラマを 【アマン東京】「きものでスイート」vol.10

きもので堪能するスイートルーム in アマン東京

「きものでスイート」第4弾

「きものでスイート」第4弾の舞台は、東京・大手町にある都市型リゾートホテル『アマン東京』。

日本家屋からインスピレーションを受けた落ち着きのあるスイートルームに着物を愛するゲストをお招きし、特別な一夜をお過ごしいただきました。

Instagramでの募集に応じてくださったゲスト6名のうち、今回は3名の装いをご紹介いたします!

黒木美佳さん「着物は“女性らしさ”のスイッチ」

まずは、演歌歌手でいらっしゃる黒木美佳さんの装いから。

妹さんと演歌デュオ『黒木姉妹』としてもご活躍されている黒木美佳さんの着物歴はなんと、35年以上!幼稚園の頃から日本舞踊を習っていたということで、着物も着慣れていらっしゃいます。

お召しになっているのは、金彩の有名作家・和田光正さんが手がけた訪問着。

落ち着いた紫の地に銀彩加工で唐花模様をあらわした特別な一着は、ソロデビュー曲のジャケット写真を撮影する際に購入されたものなのだとか。以降、なかなか着る機会がなかったところを今回お召しになってお越しくださいました。

キラキラと輝くスワロフスキーの帯締め

この日はクリスマスが近かったこともあり、“ながしま帯”の名で知られる『長嶋成織物』の華やかな帯をセレクト。一番のポイントという、スワロフスキーの帯締めもイルミネーションのようにキラキラと輝いています。

シックでありながら光沢感のあるべっ甲ネイルも特別な日にぴったり。帯揚げもさりげなくラメ入りで、大人のクリスマスコーデが完成しました。

普段はパンツスタイルが多く、どちらかといえば性格も“男っぽい”という黒木さん。

そんな黒木さんにとって、着物は女性らしさのスイッチ。着物姿の時だけは自分の中の女性らしい部分を存分に発揮することができるそうです。

腕を上げた時に見える唐花模様が華やか

腕を上げた時に見える唐花模様が華やか

また、黒木さんは海外に行く際は着物で過ごすことも多いそう。なかでも思い出に残っているのは、コロナ禍中に訪れたカンボジア。整備されていない道を着物で歩くのは大変だったそうですが、初めて着物を目にしたであろう道ゆく人々の反応が印象に残っているといいます。

その時は約半年間、カンボジアに滞在。現地の人々に浴衣を着せてあげたりもしたそうです。

素敵な着姿もさることながら、着物にまつわる興味深いエピソードをお聞かせくださり、ありがとうございました!

カッコよさと女性らしさを兼ね備えたヘアスタイルもお似合いの黒木さん

Sさん、幸せオーラに満ちたコーデ

着物から帯、帯締めに至るまで、一つひとつに思い出のあるスタイリングでお越しくださったのは、Sさん。

約1年前、着物姿のSさんを見たご主人の「素敵だね」という一言がきっかけとなり本格的に着物デビューしたという、なんとも素敵なエピソードに思わず顔がほころんでしまいました。

今回お召しになったのは、ご結婚の際にお母様が何着か仕立てくださったうちの一枚だそう。

『工芸キモノ野口』の付け下げで、Sさんの柔らかい雰囲気をより一層際立てる鳥の子色の地に、業平菱に花束紋が手描き友禅で描かれています。

はんなりとしたアイテムがお好みのSさん

そこに合わせたのが、狂言紋が描かれた『齋藤織物』の唐織名古屋帯。こちらは、はんなりとした雰囲気が気に入り、京都きもの市場でご購入いただいたものだそう。

「この帯をきっかけに、私の着物人生が始まったと言っても過言ではありません」という、なんともうれしいお言葉をいただきました。

もともとお母様が着物好きで、子供の頃からよく着物を着せてもらっていたというSさん。帯締めは中学生の時にお母様に連れていってもらった『道明』で最初に購入した思い出の一本です。

多幸感あふれるSさんの装い

多幸感あふれるSさんの装い

着物の魅力は、着るだけで背筋が伸び、いつもとは違う自分になれること。

着物と出会ってから茶道を始めたり、着物を通じた新たな人間関係が生まれたりと、ご自身の世界も広がったそうです。

髪も、いつかご自身で結えるようにと髪結師・髙倉里美さんの講座に通われているとのこと。

この日は『Hatsuko Endo』で上品にまとめてもらったヘアスタイルに、ご主人からのプレゼントである簪が。思い出の品々を纏うSさんの幸せオーラに、こちらまで癒されました。

完璧なフォルムの上品ヘアスタイル

Mさん、アマン東京のモダンなムードに共鳴

友禅染作家・木戸源生さんが手がける淑やかで幻想的な訪問着でお越しくださったMさん。

着付け教室で腰を据えて自装を習ったのはわずか1年ながら、非の打ち所のない完璧な着こなしです。

それもそのはず。Mさんは、ずっと着物と縁のある人生を送られてきたそう。

何よりお母様が着物好きで、幼い頃はお正月に着物で過ごすのが毎年の恒例。大晦日に日本髪を結ってもらい、高枕で初夢を見て、元旦はウールの着物でお出かけされていたといいます。

高校まで習っていた日本舞踊をやめてからは着物と少し遠ざかりましたが、1年前に思い立って着付け教室に通い始めたそう。現在は、InstagramやYouTubeなどで情報収集しながら、のんびりと着物を楽しまれています。

誉田屋源兵衛の帯の静かな存在感は、アマン東京のムードにもぴったり

誉田屋源兵衛の帯の静かな存在感は、アマン東京のムードにもぴったり

週末には、訪問着や付け下げをカジュアルダウン、あるいはカジュアルな着物をハイセンスに着こなしたセミフォーマルな装いで、ご主人と都内のホテルでランチデート。

仲睦まじさも羨ましい限りのMさんは『アマン東京』も何度か訪れたことがあるそうで、白と黒を基調とした『誉田屋源兵衛』の帯は、ホテルのモダンな雰囲気に合わせてセレクトされました。

ポイントに、訪問着の地色と呼応する紫を取り入れるなど、随所にセンスが光るスタイリング。『和小物さくら』の帯締めと帯揚げを愛用されていらっしゃいます。

全体を紫で統一した落ち着きのあるスタイリング

全体を紫で統一した落ち着きのあるスタイリング

お足元は『銀座ぜん屋』の草履。年を重ねてもご主人といつまでも仲良くデートを楽しまれるMさんを支えてくれる、心強い相棒です。

「パンプスより草履が楽」とMさん

次回、「きものでスイート」vol.12では引き続きみなさまの装いをご紹介いたします!

撮影/岡田ナツ子

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