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Hydrangea― 梅雨景色に添える彩り「うきうきもの」vol.6

Hydrangea― 梅雨景色に添える彩り「うきうきもの」vol.6

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月替わりで季節を表現した概念コーデを提案してくれるのは、イラストレーター・辻ヒロミさん。着物姿の美人画を得意する彼女が、6月のテーマに選んだのは「紫陽花」です。グレーがかった梅雨時の風景に彩りを添えてくれる花を、身に纏ってみませんか？

2025.05.05

まなぶ

Go ! Green tea Girl！ 今日もティータイムの悦びを「うきうきもの」vol.5

雨の雫たたえる、梅雨時の宝石

メインイラスト／タテ

梅雨兆す頃、
まちのそこかしこで、ぬるい風に揺れる
紫陽花たち。

青、紫、ピンクに白。
とりどりのカラーで、行く人の足を止める
紫陽花たち。

まるで、宝石みたいに。

雨の湿りを、憂鬱を。
雫の似合う可憐さで、少し軽くしてくれる
紫陽花たち。

中国では、梅雨花はザクロの花だというけれど
古くから、梅雨を知らせるのはタチアオイだそうだけれど
この雨を受け止めてくれるのは、やっぱり紫陽花だと思う。

「Hydrangea」

hydrangea（ハイドランジア）はアジサイ属の学名で、「水の器」という意味のギリシア語に由来するそうです。

雨の季節、少しグレーがかった街の風景を鮮やかに彩ってくれる紫陽花たち。
染み込んだような紫のグラデーションは雨粒を纏うとより深く、美しく見えます。

植物を鑑賞する場合、だいたいはお天気の方が都合が良いものですが、雨がこんなに似合う植物って紫陽花の他にはないのでは。

学名が現在の「hydrangea」になる前、シーボルトは「otakusa（オタクサ）」と名づけて紫陽花を世界に紹介しました。オタクサ＝お滝さん。日本にいたときに愛した人の呼び名と言われています。

土壌の成分で色が変わることから「心変わり」「移り気」などの花言葉もある紫陽花ですが、「無常」であるということはなんだか自然なことにも思えて……その変化やうつろいも含めて、私は紫陽花が好きなのかもしれません。

今回のうきうきものは、雨のカーテンの静寂に包まれた紫陽花を恋人たちに見立てて描いてみました。

たとえばこんな、紫陽花アイテム

九寸名古屋帯 塩瀬地「抽象あじさい紋」

九寸名古屋帯 塩瀬地「抽象あじさい紋」
ほどよく厚みのある地風の塩瀬地を濃い葡萄色に染め上げ、お太鼓柄として控えめな光沢の金彩をメインに紫陽花があしらわれた一条。デフォルメされた花柄は季節を問わずコーディネートできる。

【一富司】手描き京友禅九寸名古屋帯「紫陽花」

【一富司】手描き京友禅九寸名古屋帯「紫陽花」
極上の手しごとで染めたオフホワイトの駒絽地に季節を愛でる紫陽花の花模様が描かれた、涼味溢れる本手描き友禅の最高級夏帯。古典に忠実かつハイセンスな仕上がりは「一富司」だからこそ。

【志ま亀】手加工友禅絽九寸名古屋帯「紫陽花」
ファン必見！着物ツウから圧倒的支持を受ける銀座の老舗「志ま亀」誂えの特選夏帯。水色の絽塩瀬帯地に繊細緻密な紫陽花の意匠を、志ま亀カラーで表現した老舗の技が光る正統派の逸品。

東京日本橋花菱謹製 本格注染ゆかた「紫陽花」

東京日本橋花菱謹製 本格注染ゆかた「紫陽花」
滑らかで上質な肌触りの最上級木綿地「特岡」は、鮮明で美しい発色が特長。表裏なく両面が染まる日本独特の染色技法である注染で、大柄な紫陽花を散らしたゆかた。仕立て込み価格でご用意！

綿絽ゆかた～えんむすび座～「藍紫陽花　白色」

綿絽ゆかた～えんむすび座～「藍紫陽花　白色」
上品で凛とした佇まいを演出してくれる綿絽のゆかた。涼やかな透け感のある白地に、藍色のグラデーションの彩りで紫陽花が表現されている。中に襦袢を着れば、夏着物としても愉しめる。

仕立て上がり綿麻ゆかた「紫陽花・紺地」

仕立て上がり綿麻ゆかた「紫陽花・紺地」
昔ながらの風情ある夏の定番。爽やかな綿麻素材は柔らかくて通気性が良く、吸水性も高く、涼やかかつ快適に着こなせる。自宅で洗濯OK！ 夏の普段着、おでかけ着として重宝する。

お仕立て上がり綿浴衣「紫陽花（アイボリー）」

お仕立て上がり綿浴衣「紫陽花（アイボリー）」
僅かに訳ありでお買い得！アイボリーの生地に黄・青・紫などの紫陽花が咲き誇る綿素材の浴衣。身丈170／裄75の3Lサイズ。シンデレラフィットすればお値打ちで、重宝すること間違いなし！

正絹手絞り染訪問着「紫陽花」

正絹手絞り染訪問着「紫陽花」
絞り染の風合いが愉しめる総絞りによる特選訪問着。絞りの凹凸に生まれる陰影が着姿に奥行きを添えてくれる。クリーム色の紋意匠地に、紫陽花の花葉が大胆にあしらわれたお値打ち商品。

【伊と幸・松岡姫】色無地着尺 「小花唐草紋・額紫陽花色」

【伊と幸・松岡姫】色無地着尺 「小花唐草紋・額紫陽花色」
京の名門白生地ブランド「伊と幸」全面協力のもと制作した、きもの市場オリジナルの100色展開から。光沢感のある特選絹地に小花唐草の地紋を浮かべ、額紫陽花色に染め上げた色無地。

2022.06.06

まなぶ

雨を楽しむ水無月 「月々の文様ばなし」vol.3

辻ヒロミ

辻ヒロミ

イラストレーター。京都府出身在住。京都芸術短期大学造形芸術学科ビジュアルデザインコース卒業。
自身の感性を取り入れたキモノ美人画をライフワークとし、個展やinstagramなどで作品を発表。パッケージイラストや雑誌、web、広告など幅広い分野で活動中。

椿屋

椿屋

20年以上にわたって、絵描きとしての辻ヒロミの世界観に魅せられている者のひとり。2009年には『かの香、めづ。』、2011年には『なつのたより2011』で椿屋×辻ヒロミ二人展を開催。年賀状や転居はがきのイラストを辻ヒロミに担当してもらったこともある。2017年には、「ことり会」名義での共著『京都、朝あるき』（扶桑社）を上梓。

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