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水川あさみさんが着物ショーに! 和と洋とアートの情熱が融合する『第31回 ファッションカンタータ from KYOTO』

水川あさみさんが着物ショーに! 和と洋とアートの情熱が融合する『第31回 ファッションカンタータ from KYOTO』

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和装と洋装、そして芸術文化の交流と融合を目指す京都発のファッションイベント「第31回 Fashion Cantata from KYOTO」の様子をお届けいたします。

2024.07.09

よみもの

装いを愉しむ『ファッションカンタータ from KYOTO』開催

京都発ファッションショー「第31回 Fashion Cantata from KYOTO」

和装と洋装、そして芸術の交流と融合を目指す京都発のファッションイベント「ファッションカンタータ」。

開催委員会および京都商工会議所が主催し、和の美と洋の洗練を未来へと橋渡しをする挑戦を続けています。

今年は俳優の水川あさみさん、舞踊家であり表現者、そして俳優としても活躍するアオイヤマダさん、アーティストのシシド・カフカさんという豪華ゲスト陣をお迎えし、2025年6月14日に「第31回 Fashion Cantata from KYOTO」が京都劇場で開催されました。

伝統と革新がクロスする和装コレクション

3人がステージに姿を現すと、客席からは大きな拍手が。会場はたちまち熱気に包まれます。そしてオープニングの弦楽器による音楽ライブが終わると、早速ファッションショーの始まりです。

まず登場したのは、和田全央氏による、金彩友禅のきものをまとったアオイヤマダさん。

ゲストモデルのアオイヤマダさん

ゲストモデルのアオイヤマダさん

きものに宿る金彩の輝きは、ステージを照らす照明を受け、より一層、複雑で繊細なまばゆい光を放ちました。

和田全央氏によるステージ「情熱の結晶」

和田全央氏によるステージ「情熱の結晶」

しなやかに優雅に歩くアオイヤマダさんの姿からは、舞踊家ならではの神秘的な存在感もあふれています。

そして男性の和装ステージでは俳優の田村幸士さんがモデルとして登場。

俳優の田村幸士さん

俳優の田村幸士さん

イベント直前の記者会見で、田村幸士さんは、

プライベートで着物を着ますが、街を歩いていると、和装はハードルが高いのかなと感じます。きっと特別な日を探しながら終わってしまうのかもしれません。でも、僕は着た日が特別になるのかなと思っています。どんどん和装を楽しみながら街中を歩いてほしい、このイベントを通じて、そんな気持ちを伝えられたらいいなと思います」

と語っていました。

ステージではパイソン柄の着物に季節を少し先取りした向日葵柄の羽織姿の着流しスタイルで。

斉藤上太郎氏によるステージ「情熱の炎」

斉藤上太郎氏によるステージ「情熱の炎」

田村さんの仕草はどれもが自然体。着物を着ることは決してハードルが高いことではなく、むしろ心地よく、粋なファッションスタイルであることを体現されていました。

そしていよいよ女優の水川あさみさんがランウェイに登場しました!

水川あさみさん

俳優の水川あさみさん

可野浩太郎氏が手がけた直線の美とブルーのコントラストが際立つ色彩の美しさを持ちあわせた現代的な着物に、深みのあるグリーンの帯に、鮮やかな黄色の帯締めをアクセントにして合わせた、爽やかで品のあるコーディネートです。

髪には真っ白な大輪の花飾りを付け、愛らしい雰囲気も放っていました。

可野浩太郎氏によるステージ「情熱の夏」

可野浩太郎氏によるステージ「情熱の夏」

2023.11.07 更新

きもので行くなら

森に棲む女たちの魅惑 『唄う六人の女』 「きもの de シネマ」vol.35

洋装コレクションでは、KANSAI YAMAMOTONO伝説の衣装が登場

後半の「KANSAI YAMAMOTONO」による洋装ステージでは、ミュージシャンであり女優のシシド・カフカさんが、山本寛斎氏のアーカイブコレクションを着こなし、ドラムパフォーマンスでステージを盛り上げます。

アーティストのシシド・カフカさん

アーティストのシシド・カフカさん

「寛斎さんの洋服を着て感じたのは、色やモチーフ、光沢から力がみなぎってくるなということでした。寛斎さんの人生観が凝縮されているのではないかと思いました。寛斎さんが“ファッションで日本を元気を届けたい”と願っていたように、私も今日は皆さんと楽しい空間を作れたらと心がけました」

シシド・カフカさんがこうと語るとおり、会場に響き渡るドラムの音からは情熱と祈りが宿っていたように感じました。

そしてバンドのリズミカルな音楽に合わせ、再びアオイヤマダさんがステージに。

KANSAI YAMAMOTOの伝説的な衣装を着たアオイヤマダさん

KANSAI YAMAMOTOの伝説的な衣装を着たアオイヤマダさん

1973年、KANSAI YAMAMOTOがデヴィッド・ボウイのために手がけた伝説の衣装「TOKYO POP」を着用し、モダンなダンスパフォーマンスを披露しました。

記者会見時、和装と洋装のステージに立つ上での意識に違いはあるか?とインタビュアーに尋ねられる場面が。

KANSAI YAMAMOTOのランウェイにて

全然違います。和装は作家さんである和田さんから、一着に2ヶ月〜3ヶ月くらいかかるとお聞きしました。それくらいの人の力と時間の結晶というのは、まさに『情熱』そのもの。ファッションカンタータのテーマそのものとして感じつつ和装ステージを歩きました」

と、アオイヤマダさん。

和装&洋装、どちらのステージでも、美しい動きと表現力で会場を魅了しました。

そして、ローケツ染の名匠・青野保夫氏によるモダンな一枚をまとった水川あさみさんが、妖艶な表情を見せつつ再登場。

水川あさみさん

水川あさみさん

「これはステンドグラスをイメージして作られています。『役』で着させてもらう衣装とは違って鮮やかで、気持ちも華やかになるなと実感しました。スーツや着物を着ると背筋が伸びると言いますけど、本当にそうだなとも思いました」(水川あさみさん)

青野保夫氏によるステージ「情熱の夜」

青野保夫氏によるステージ「情熱の夜」

2つのルックを見事に着こなした水川さん。着物でのファッションショーに出るのが初めてだとは思えないほど堂々とし、気品と美のオーラが漂います。

そして着物をまとう喜びが表情に表れたのでしょうか。終始、笑顔でステージに立っていた水川さんの姿は、観客の心にも強く印象を刻みました。

伝統と革新。京都の地から未来へ

「情熱のベクトル」をテーマにした「第31回 Fashion Cantata from KYOTO」。まさに今を生きるアーティストたちの情熱を具現化したステージでした。

フィナーレで客席に手を振る水川あさみさん

フィナーレで客席に手を振る水川あさみさん

どれも日本の古き良き伝統に敬意を持ち、巧く融合することで生まれた革新的な作品ばかり。未来への可能性を感じずにはいられません。

日本の素晴らしい衣装である和装文化を、洋装と芸術に融合させたことによって生まれる新たな美意識。

フィナーレ

フィナーレ

それを京都という悠久の歴史を持つ都から発信することに大きな意味を感じます。若きアーティストたちにとっても支えになるに違いありません。

来年はどのようなステージを、そして未来を見せてくれるのでしょうか。

現在、ファッションショーで登場したコレクションの数々がジェイアール京都伊勢丹にて展示されています。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。日本の情熱の行方を実感できるかもしれません。

期間:2025年6月15(日)〜6月30日(月)まで
展示時間:10:00〜20:00
場所:京都駅ビル 西口広場、ジェイアール京都伊勢丹11階

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