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晩春の候 ―清明から穀雨 「感じたい、七十二候」vol.9

晩春の候 ―清明から穀雨 「感じたい、七十二候」vol.9

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だんだん強くなる日差しのもと、お気に入りの日傘をさして、着物姿でお出かけするのも楽しい季節ですね。

2025.03.03

よみもの

仲春の候 ―啓蟄から春分 「感じたい、七十二候」vol.8

よみもの

岡田知子さんのコラム「ちょっとだけ、ていねいな暮らし」(全12回)

春もたけなわです

春もたけなわです。ソメイヨシノの桜前線は、今はもう北のあたりでしょうか。

新年度を迎え、これまでと違う暮らしが始まる方も多くいらっしゃることでしょう。

わくわくする気持ちと同時に、まだ慣れない環境では、春の空の色に似てぼんやりしてしまうこともあるかと思います。最初からとばさずに、じっくりと心も体も慣らしていきましょう。

清明のころ

清明

二十四節気の「清明」には、

玄鳥至つばめきたる
寒鴻雁北こうがんかえる
虹始見にじはじめてあらわる

の三つの候があらわれます。

2022.04.06

まなぶ

清明:世界が清く朗らかに見え…さまざまな花が咲く時期! 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」

第十三侯/玄鳥至つばめきたる 四月四日~八日ごろ

玄鳥至

田園でも町中でも、華奢で黒い鋭角的な翼を広げて飛んでゆくツバメの姿を見かけるようになるころです。

どこから泥などの材料を運んでくるのか、都会の真ん中でも巣作りをしている姿を見かけます。つい半年ほど前に去ったと思っていたのに、季節のめぐる早さに驚いてしまいますね。

第十四侯/寒鴻雁北こうがんかえる 四月九日~十三日ごろ

鴻雁北

寒い間休耕していた田畑や水辺にいた雁やカモたちが去ると、農家の人たちも忙しくなります。

春に南から渡ってくる鳥がいれば、北へ向かう鳥もいるのが温帯気候の日本の面白いところで、日差しや気温、雨風や生きものたちの様子が、人の暮らしと輪を描くようにつながっているのを実感する時期でもあります。

第十五侯/虹始見にじはじめてあらわる 四月十四日~十九日ごろ

虹始見

SNS全盛時代ということもあってか、虹が出たという投稿をたくさん見るようになりました。

仕組みからいえば、太陽を背にして、前方の雨粒に入った光が屈折して見えるのが虹ですから、虹が現れた、見たという投稿が増えてくれば、それだけ雨も降って空気が潤ってきた証ですね。

穀雨のころ

穀雨

二十四節気の「穀雨」には、

葭始生あしはじめてしょうず
霜止出苗しもやみてなえいずる
牡丹華ぼたんはなさく

の三つの候があらわれます。

2023.04.19

まなぶ

穀雨:温かい春の雨が穀物を潤し、春雨の降る日が増える時期 「二十四節気で楽しむ着物スタイル」(最終回)

第十六侯/葭始生あしはじめてしょうず 四月二十日~二十四日ごろ

葭始生

湖や川の水がぬるみ始めると、浅瀬の水性植物も芽吹きはじめます。

あしは別名「よし」ともいい、葦簀よしずや茅葺き屋根の材料として、古くから民家の暮らしにはとても馴染み深い植物で、群生する葭は川の水をきれいにする効果もあるといわれています。

着物や帯の文様としても、水の絵柄とともによく登場します。

第十七侯/霜止出苗しもやみてなえいずる 四月二十五日~二十九日ごろ

霜止出苗

「穀雨」の時期は、穀物や野菜の種が芽生えて育まれる時期をあらわしています。

このころになると農家を困らせる遅霜もほとんど降りてこなくなります。この候と対になっている十月の「霜始降しもはじめてふる」までは、あまり霜の心配はしなくても良さそうですが、最近は気候変動への注意が欠かせなくなっているように感じます。

2024.10.03

まなぶ

晩秋の候 ―寒露から霜降 「感じたい、七十二候」vol.3

第十八侯/牡丹華ぼたんはなさく 四月三十日~五月四日ごろ

牡丹華

春から初夏にかけては、さまざまな花がいっせいに咲きはじめますが、中でも丹精込めて育てられた大輪の牡丹の花が咲いているところは、まさに百花の王、富貴という言葉が浮かんでくるほどです。

牡丹は古来から高貴な花として重用されているだけあって、多種多様に図案化され、和装においても華やかで重きをおいた着物や帯に用いられています。

2022.04.20

まなぶ

春をよろこぶ卯月 「月々の文様ばなし」vol.1

着物姿でお出かけするのも楽しい季節

「穀雨」も終わるころは、もう大型連休ですね。

春のはじめには黄色や桃色、薄紅といった色合いの花が多かったのに、いつの間にか、新緑の若葉色を背景に、青や紫色の花が咲きはじめる季節です。

だんだん強くなる日差しのもと、お気に入りの日傘をさして、着物姿でお出かけするのも楽しい季節ですね。

2021.08.20

まなぶ

日傘をさして、おでかけをもっと楽しく! 「きくちいまが、今考えるきもののこと」vol.5

2024.09.20

まなぶ

着物で”花”になる春 「大久保信子さんのきもの練習帖」vol.11

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