商品番号:1568705
(税込)
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【 仕入れ担当 田渕より 】
やわらかな風が、織りの中に息づく…
独特の素材感が持つ、素朴でどこか安心する風合い。
「ぜんまい」の綿を丁寧に織り込んだ米沢紬着尺をご紹介いたします。
雪深い米沢地方の春の野山にほころぶ「ぜんまい」は
「わらび」や「うど」と同じく、春にとれる代表的な山菜のひとつでございます。
雪解けを待って伸びる若芽はくるりと渦状に丸まり、綿衣で覆われております。
この僅かな「綿」を一本一本採って真綿に混ぜ、紡ぎ織り上げる。
こうして生み出された、自然からの贈り物のような一枚です。
静かに風の香りをまとったような姿をお楽しみ下さい。
【 お色柄 】
肌にふれると、その感触はどこまでも軽く
風がそっと撫でるような涼やかな肌ざわり。
静かな光を含んだ御召地は、さらりと肌を離れ、
指先に触れれば、ひんやりとした絹の息づかいを感じます。
やわらかな淡黄色の地に、やさしく流れるような縞が走る。
米沢の里山に吹く風のように穏やかで、移ろう季節の光を映す意匠…
ところどころに浮かぶ節は、自然のままの糸が語る小さな物語。
撚りのやわらかさと、ぜんまい繊維のぬくもりが溶け合い
素朴で、どこか懐かしい風合いを生み出しています。
ぜんまいは、保湿性や防水性に優れており、綿自体が害虫から身を守る役目も果たしてくれます。
ぜんまいを用いたお着物が箪笥や長持にございますと
他のお着物に虫がつかないために、古くから大切にされてまいりました。
軽やかに空気を含む織り地は、肌にふれるたびにやさしく
まとう人を包み込むような心地よさ。
静かで、あたたかく、そして美しい。
この一枚には、米沢の風と光と手のぬくもりが宿っています。
【 米沢紬(米沢織)について 】
国内最北の織物産地である山形県の米沢市を
中心とした地域で生産されている紬織物の総称。
通常一産地に一つの布と言われるが、米沢織には
長井紬、置賜紬、紅花紬などの複数の紬織物がある。
1601年(慶長六年)藩主上杉景勝の側近だった
直江兼続が藩の収益拡大を図るため、織物の素材となる
青苧(あおそ)や絹を生む蚕の餌となる桑、染料となる
紅花などの栽培を奨励した事に端を発す。
江戸後期の九代藩主・上杉鷹山が養蚕業を奨励、
本場・京都から織物師を招き研究開発を行った事で
織物産業が飛躍的に発展。
この時期に紅花や藍、紫根などの植物染料で
糸を染めてから織る先染めの技術が確立された。
現在は若い世代の作り手がその技術を引き継ぎ、
約30社あまりのメーカーが切磋琢磨しながら、
それぞれ異なるものづくりに励んでいる。
絹100%
長さ約13m 内巾37.5cm(最長裄丈約71cmまで 最長袖巾肩巾35.5cmまで)
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齡は問いません
◆着用シーン 芸術鑑賞、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、行楽など
◆あわせる帯 洒落袋帯、名古屋帯、半巾帯
※着姿の画像はイメージ写真です。柄の出方が少々異なる場合がございます。
お仕立て料金はこちら
地入れ3,300円+※胴裏8,250円~+八掛8,800円+海外手縫い仕立て28,600円(全て税込)
※国内手縫い仕立て+17,600円(税込)