商品番号:1566452
(税込)
【 仕入れ担当 田渕より 】
砂の宮殿に響く、静かな鐘の音…
どこか異国の香り──
シルクロードを渡ってきた文様の記憶が感じられる
本手加工友禅九寸名古屋帯をご紹介いたします。
一歩ごとに、細やかな模様が静かに光を返し、まとう人の背に異国の風がそよぐ一条。
優美でありながらもどこか幻想的…
絹の庭園を歩くような、静寂の美を纏う。
その姿は華やかに主張するのではなく、見る者の心を遠い記憶へ誘うように
静かな異国情緒を滲ませます。
【 お色柄 】
しっとりとした手ざわり、けれど決して柔らかすぎず、
帯として締めたとき、体にぴたりと沿い、形を美しく保つ安心感を感じていただけることでしょう。
生成りの地に、金茶色と深紅色が静かに交差し、異国の祈りを映すように紋を描く。
花と壺、涙のような文様が幾重にも連なり、まるで古代の宮殿に刻まれた壁画のよう…
そこに漂うのは、香と砂塵、そして遠い都の気配。
光を受けるたびに金糸が微かに揺らめき、時を超えて語りかけるのは、名もなき織師たちの夢。
気品と重厚感のなかに、繊細な女性らしさが息づく意匠です。
静謐でいて艶やか──
この帯は、異国の空と日本の心が交わる境界に咲いた、ひとひらの詩のよう。
【 商品の状態 】
中古品として仕入れて参りました。
返しにうっすらと汚れがございます。
(※画像の黄色矢印の幅は1cmです。)
また、たれ先にほつれがございます。
【 京友禅について 】
経済産業大臣指定伝統的工芸品(1976年6月2日指定)
京都府知事指定伝統工芸品
京都の伝統工芸品の1つで古来の染色技法を
扇絵師の宮崎友禅斎が大成したもの。
元禄時代に京都で生み出された友禅技法で
日本三大友禅(京友禅、加賀友禅、
江戸(東京)友禅)の1つ。
「糸目糊」という糊を用い、筆で色付けする際に
滲んで色移りすることを防ぐ防染技術が用いられており、
基調の色が決まっておらず、当時の公家や大名好みの
デザインに多彩かつ鮮やかな色合いや金銀箔、刺繍などが
用いられた絢爛豪華、かつひときわ華やかな印象のものが多い。
明治時代には化学染料と糊で色糊を作り
型紙によって友禅模様を写し染める「写し友禅染め」が
友禅染めの中興の祖と称えられる廣瀬治助によって
発明され、「型友禅」として大量生産が可能となった。
量産できるようになった友禅染めは一気に普及し
飛躍的な発展を遂げ、昭和51年6月(1976年)には、
経済産業省指定伝統的工芸品として指定を受け、
現在も世界中から高い評価を得ている。
絹100%
長さ約3.5m
全通柄
◆最適な着用時期 10月~翌年5月の袷頃
◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません
◆着用シーン カジュアルパーティー、芸術鑑賞、音楽鑑賞、観劇、お食事、お出かけ、趣味のお集まりなど
◆あわせる着物 小紋、御召、織の着物など
※仕立て上がった状態で保管されておりましたので、折りたたみシワがついております。この点をご了解くださいませ。