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神奈川・川崎 『とうふ屋うかい 鷺沼店』 「ひとりで愉しむ着物映えレストラン」 vol.4

神奈川・川崎 『とうふ屋うかい 鷺沼店』 「ひとりで愉しむ着物映えレストラン」 vol.4

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思わずシェアしたくなる写真が撮れる「着物映えレストラン」!今回は…のれんをくぐればそこは江戸『とうふ屋うかい 鷺沼店』。ステキなレストランでゆっくりと、ひとりだからこその時間を愉しんでみてはいかがでしょう。

これからの“withコロナ時代”、いかに自分時間を充実させるかにフォーカスしはじめた方も多いかと思います。

お仲間とわいわい集うのも良いけれど、ひとりの時間もまた良し!
ステキなレストランでゆっくりと、ひとりだからこその時間を愉しんでみてはいかがでしょう。

ひとりで過ごす時間では五感が研ぎ澄まされ、意識が敏感に!
ステキな空間はよりステキに、おいしいお料理はよりおいしく感じられるのではないかと思います。誰かとともにする食事とはまた違った、格別な時間だと感じるのではないでしょうか。

囲炉裏のある店内に和装はよく合います

そしてそのひと時をステキに撮って、着物仲間や友人達とシェアできたら…
着姿のシェアは着物愛好家にとって欠かせない愉しみのひとつ!せっかくですのでとびきりの一枚が撮れるよう「着物が映えるフォトジェニックなレストラン」を選びませんか?

ステキな自撮りスポットや映えるオブジェがあったり!
思わずシェアしたくなるような写真が撮れる、着物映えレストランをご紹介いたします。

今回の「ひとりで愉しむ着物映えレストラン」は…

東京・渋谷からほど近く、都会の雰囲気を残しながらも四季の移ろいを感じられる、緑豊かな街、鷺沼。都会と自然が調和するこの街には、閑静な住宅街も広がり、品の良さがふんわりと漂う感じもまた魅力的。

とうふ屋と書かれた番傘は風情たっぷり
桜の木の影を踏みながら歩くと存在感たっぷりの看板が

駅前のロータリーを右手にゆくと、緩やかな坂道が伸び、両脇に植えられた桜の木が街の歴史を物語る、素敵な並木道が続いています。

緑の木々に囲まれた、蔵造りに紅殻色の壁がよく映えます

桜の木の影を踏みながら、のんびりと歩くことほんの数分。個性的な存在感を放つ『とうふ屋うかい 鷺沼店』に到着。

蔵造りに紅殻色(べんがらいろ)の壁が、瓦屋根へ落ちた葉に風情を宿して、なんとも情緒的。江戸を偲ばせる佇まいが、非日常へといざなってくれます。

古代色であるこの赤、パッと艶やかで目を引くのに侘び寂びも漂って、日本人にはどこか懐かしく感じられますね!

土から取れる酸化鉄という紅殻。防虫・防腐の機能を持つことから、昔はよく日本家屋などの塗装に用いられていたそう。

古代色であるこの赤、パッと艶やかで目を引くのに侘び寂びも漂って
朱の壁に「う」のマーク

繊維の染料としても活用され、藍染などでも赤みを加えるために用いられたりと…お着物にも!思えば祖母のお気に入りの着物の八掛も、紅殻色でした。なんとなく懐かしい、この赤はそんな思いにさせてくれますね。

さてさて、今回も一番乗りのつもりで伺いましたが、入口脇のおみやげ処には、既にちらほらとお客様が!

ショップのみの利用も可能なので、近隣に住む方々が頻繁に買いに来て下さるのだそうです。できたてのお品を毎日のように自宅でも楽しめるなんて、うらやましい限りですね!

近隣に住む方々も頻繁に買いに来られるおみやげ処

私はお腹がいっぱいになると家族などへのおみやげを忘れるタイプ。ですのでついうっかり!なんてことにならないよう、この日もお食事前に選んでおきました♡

こだわりの国産大豆をつかったお品の数々。
寄せたてのお豆腐をざるにあげた「くみあげとうふ」と、青竹の筒に流し込んで仕上げるという「青竹とうふ」は特に人気とのこと。

厚揚げと油揚げなども定番

厚揚げと油揚げなども定番で、よ〜く売れるそうです。

さあどうぞ、お茶でも一杯♡
withコロナ以前は、こちらで季節のウェルカムドリンクが振る舞われていたそうです。

和紙と竹ひごの灯りに照らされた紅殻色の壁に釜戸…江戸の情緒たっぷりでなんともフォトジェニック!
絶好のフォトスポットですので、みなさまもこの空間を愉しんで下さいね!

着物がとても良く映えるとうふ屋うかい鷺沼店
ワークショップなどに使っていたという囲炉裏の間

そしてワークショップなどに使っていたというこちらの一角も、江戸感たっぷりでフォトジェニック!思い思いの一枚を撮ってみて下さい。

囲炉裏も素敵♡
お茶でもいただきながら、皆でわいわいできる日が本当に待ちどおしいですね。

江戸感たっぷりでフォトジェニックなお部屋は着物映え間違いなし
シャリシャリとした布味で、気持ち良く着られる本塩沢の着物

暦上は秋とはいえ、この日はまだまだ夏の気配が色濃く残る、微妙な季節感。もわっとした湿度や響き渡る蝉の声、こういった頃の着物選びは迷いますね!

季節を先取りするのを良しとする着物とはいえ、スッキリと見えるよう、シンプルなコーディネートを心掛けました。

着物はシャリシャリとした布味で、気持ち良く着られる本塩沢に。
単衣に最適といわれるだけあって、さらっと心地良いのが持ち味ですので♡

こちらのお店にはステキな中庭があり、稲荷神社があったり東屋があったりと、散策も楽しめるのでぜひ!

お稲荷様には毎朝お店のおあげをお供えしているそうですよ!さぞお喜びでしょうね!

中庭には稲荷神社、東屋があったりと散策も楽しい!
ご近所から譲り受けた亀吉と名前の付いた亀も見れます

鯉が泳ぐ池には亀さんも♡
亀吉という名前が付けられているそうです。なんでもご近所から譲り受けたのだとか!

この亀吉さん、広いお庭で伸び伸びと生活しているにもかかわらず、ステイホームの期間中、家出をしたのだそうですよ。人恋しさのあまりでしょうか?近所をうろうろしていたそうです(笑)。

和食以外の店舗もある“うかい”のお店は美味しいワインがいただけます

さて、お待ちかねのお食事タイムです♪

お豆腐をいただくならおいしい日本酒を!となるのでしょうが、私はワイン党。
こちらは鉄板料理やブラッスリーなど、和食以外の店舗も多数ある“うかい”のお店ということで、美味しいワインがいただけるのも魅力です♡

この日のメニューにおすすめいただいたのは、同じ島国で緯度も近いお仲間、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン。私お気に入りのシレーニでびっくり! こちらのお店との相性の良さを確信しました。

葡萄色の帯とワインクーラーの絵柄も相性良く!
お食事前からもううれしくて、思わずにこにこルンルン気分でした♪

胡麻のアジが凝縮された名物の「胡麻とうふ」
先ずは…名物の一品から。

「 胡麻とうふ 」

味わった人でないとわからない、なんとも言えないもっちり感。
私の知っている胡麻とうふとは異なる食感に胡麻のコク!専門店の味というのはこういうものですね。

ワインの持つしっかりとした果実味と上品な酸が胡麻とうふの凝縮された旨味とぴったりで、一品目から幸せいっぱいでした♡

ワインの果実味と上品な酸。胡麻とうふの凝縮された旨味が合います
「季節の盛り合わせ」 紅殻色の器に添えてある萩の葉が料理を引き立てます

続きましては…

「 季節の盛り合わせ 」

・ずわい蟹酢
ほうれん草のおひたしに、秋が旬という“もって菊”(紫色の菊)と黄菊が、彩りを添える一品。黄金に輝く白きくらげのゼリーも重なって、それはそれは綺麗なひと皿でした。主役のずわい蟹も喜んでいましたよ!

・吹き寄せ和え
白和えに、海老、大徳寺麩、椎茸、そして秋香る銀杏を混ぜ込んだ、風味豊かな吹き寄せ。揚げた胡桃も乗せられて香ばしく、 食感も楽しい一品でした。

・秋鮭味噌柚庵焼
柚子の風味がしっかりとのった柚庵焼。ワイルドな秋鮭が驚くほどエレガントに仕上がっていてびっくり!上品な柚子具合がさすがでした。

・舞茸天婦羅
舞茸の旬は9~10月だそうですね!まさに今が旬の、香り豊かな舞茸の天婦羅♡

秋の七草のひとつである萩の葉が紅殻色の器に映えている感じもまた美しく…このお料理は、感性を刺激してくれます。

器のもみじも思わず写真におさめました

窓越しに、今はまだ緑色の葉をしっかりと付けた大きな楓の木。
器に添えられた真っ赤なモミジとのコントラストも味わいました。

色づくころにまた伺いたいな。

窓越しに、今はまだ緑色の葉をつけた大きなモミジの木が見えます
芳醇なアロマと豊かな果実味のあるシャルドネは料理を最高に引き立てます

続くお料理と合わせたのは、イタリアのシャルドネ。
カステッロ・デラ・サラのブラミートをおすすめいただきました♡

芳醇なアロマと豊かな果実味は私好みのシャルドネ!これまたぴたりと好みにはまり、またまたルンルン♪

そして続きましては…

「 あげ炭火焼 」

表面はサクッとパリッと香ばしく、中はふっくらジューシー。豆の甘味も感じられる、とうふ屋うかい名物のおあげ。

とうふ屋うかい名物のおあげ「あげ炭火焼」
おあげは4種類の薬味をたっぷりと挟んでいただきます

真ん中に切り込みが入っているので、4種類の薬味をたっぷりと挟んでいただきます♡ これはおいしい!!!右の薄焼きは薬味を上に乗せ、巻いていただきましたよ!

おみやげ処でも人気という『だし入り醤油 結』と、この上なく好相性でした♡

さていよいよ…この日のメイン、とうふ屋うかい名物「豆水とうふ」が登場!
ゆらゆらと立ちのぼる湯気が食欲をそそります。

食欲をそそるとうふ屋うかい名物「豆水とうふ」
鯛のあらでとった出汁と豆乳を割った「豆水」を濃厚なお豆腐と一緒に

厳選した数種類の国産大豆のみを使用したという、濃厚でなめらかなお豆腐を、豆乳を特製の出汁で割った「豆水」でいただきます。

豆腐のまろやかで優しい味わいに、上品な鯛のコク。これは絶品!

濃厚でなめらかなお豆腐…
豆腐のまろやかで優しい味わいに、上品な出汁の風味。これは絶品!
ツルんゴクん、ツルんゴクんと、あっという間に完食。定期的に食べたくなるお味です。

お好みで添える“あおさ”もまた絶品!

名物のおあげと名物の豆水とうふ、どちらか選んでと言われたら…う〜んどちらも!
次回も必ず両方いただきます♡

お好みで添える“あおさ”もまた絶品!
「五目ご飯」は大きく食感の良い大黒しめじが乗って季節を感じます

「 鶏照り焼き 」

なんとしっとりやわらかい鶏!皮目が香ばしく炙られていました。香り高い柚子胡椒を効かせた大根おろしをアクセントに、さっぱりといただきましたよ!添え物の白髪ネギにのぞく糸唐辛子に、秋の気配も感じられます。

「 五目ご飯 」

プリっと大きく食感の良い大黒しめじが乗った、香り高いご飯♪
鶏照り焼きと一緒に、鶏五目ご飯としていただいてもおいしいですね。

「鶏照り焼き」はしっとり柔らかい鶏皮目が香ばしく炙られていました

「 甘味 栗羊羹 」

甘露煮にされた栗の実がまるごと!季節感たっぷりの優しい甘みに、ほっこりと幸せな笑みがこぼれました。デザートっていいですね♡

空間に溶け込んだ、湯呑みや急須がかもし出す和のムードもまたステキ。全てがフォトジェニックな『とうふ屋うかい』!夏から秋へとゆらぐ季節を、美しく感じさせてくれました。

「ひとりで愉しむ着物映えレストラン」いかがでしたか。

風情あるちょうちん

『とうふ屋うかい 鷺沼店』のみなさまにご協力をいただき、おかげさまで今回も、無事に記事が完成いたしました。

この場を借りて、お礼申し上げます。

さて次回は、どのレストランにしましょうか。
着物をより一層楽しめますように。

スタッフのみなさまに感謝

SPECIAL OFFER

さてなんと!
今回は『とうふ屋うかい 鷺沼店』からみなさまへ、うれしいプレゼントのお知らせが!!お心遣いに感謝です!

◆ 特典内容 ◆

『田楽味噌とだし入りかけ醤油 結』のセットをプレゼント!

※2020年11月末日まで
※予約時に“「きものと」を見た”とお伝えください。

ステキなお店を大いに愉しまれて下さいね!
良いお写真も撮れますように⭐︎

揺れるたび、チリン、チリチリン、と響き渡る風鈴の音。

あとがき

揺れるたび、チリン、チリチリン、と響き渡る風鈴の音。秋涼の頃、季節のうつろいとともにそろそろ変わるであろうこの店のしつらえが、今日という日、今この瞬間というものを、いっそう際立たせていました。

ガラスの帯留めにほんのひとしずく残した夏の涼が、残された風鈴とリンクしたようで。

風鈴のカラーが帯留とリンク

今朝巡らせたコーディネートの解に花丸をもらった気がして、思わずうふふ♡
こういう思いがけないマッチというのはうれしいものですね。

この日を愛おしく感じさせてくれた『とうふ屋うかい 鷺沼店』。
次に訪れる日にはどんな趣きで迎えてくれるのか…中庭にどっしりと腰を据えた大木のもみじが真っ赤に染まるころ、また花丸をもらいに来ようと思います。

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