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茶事を現代的に解釈したアフタヌーンティーを堪能『ザ・サウザンド京都』前編【YouTube連動】「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」vol.11

茶事を現代的に解釈したアフタヌーンティーを堪能『ザ・サウザンド京都』前編【YouTube連動】「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」vol.11

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2019年1月に開業した京都駅前のホテル『ザ・サウザンド京都』を訪問。“千年ホテル”をコンセプトに京都の知恵と美学を取り入れた空間と、茶事を現代的に解釈した人気のアフタヌーンティーを堪能してきました!

よみもの

紗月がゆく!着物で行きたい京の宿

京都の知恵や美学でゲストをもてなす“千年ホテル”

『ザ・サウザンド京都』にてMCの紗月さん

日本の伝統文化や歴史が息づく千年の古都、京都。世界中から多くの観光客が訪れるこの街には今、さまざまなコンセプトを持った新しい宿泊施設が生まれ続けています。

祇園甲部で10年間、芸舞妓として人気を集め、引退後は本名の「るな」で活動中の紗月さんがMCを務める新企画「紗月がゆく!着物で行きたい京の宿」。

思わず着物で行きたくなる京都の宿を紹介します。

紗月さんが訪れたのは、2019年1月に誕生したホテル『ザ・サウザンド京都』。JR京都駅中央口から徒歩約2分の好立地に位置し、国内外から多くの観光客が訪れています。

『ザ・サウザンド京都』入り口

『ザ・サウザンド京都』入り口

紗月さんも評判を耳にし、気になっていたそうです。

引き算の美学をもとにしたシンプルで洗練された空間が着姿を際立たせてくれるとのこと。自然とお洒落にも気合が入ります。

紗月さんがお召しになったのは、たおやかな薄桜色に染められた絹地の訪問着。菊や萩、女郎花などのお柄が上品に描き込まれています。

アイテム帯

今回はこちらの装いで訪問してまいります。

引き算の美学を体現するシンプルな空間デザイン

ホテルの象徴となっている石造りの大階段

ホテルの象徴となっている石造りの大階段

今年でオープンから6周年を迎えた『ザ・サウザンド京都』。ロビーに続く廊下を抜けると、まず見えるのがホテルの象徴である石造りの大階段です。

神社仏閣をイメージした厳かなこの階段が、訪れる人を非日常へと誘ってくれます。

6階まで吹き抜けとなっているロビーは開放感抜群!格子越しに客室の入り口が見えるのも新鮮です。

『ザ・サウザンド京都』総支配人・櫻井美和さん

『ザ・サウザンド京都』総支配人・櫻井美和さん

「手前味噌ながら、京都の駅前にこれだけの空間を造ったのがすごい発想だなと思います」

と語るのは、総支配人の櫻井美和さん。

1世紀に近い歴史を持つ老舗『京都センチュリーホテル』の総支配人も兼任されています。

そんな櫻井さんに、ホテルの魅力を教えていただきました。

シンプルな空間に艶を足す緑のしつらえ

ホテルのコンセプトは、千年の都・京都から次の千年へとつづく新しい心地よさを追求する「千年ホテル」。京都の知恵と美学、細やかなおもてなしでゲストを迎え、人にも社会にも未来にも心地よい空間と体験を提供することを目指しています。

「しつらえもすべてにおいて落ち着く雰囲気ですが、こちらもなにか意味があるんですか」と紗月さん。

ホテル内の日本料理レストラン『KIZAHASHI』個室

ホテル内の日本料理レストラン『KIZAHASHI』個室

デザインコンセプトは「コンフォートミニマリズム」。禅と茶道に通ずる引き算の美学から余計なものを限りなく削ぎ落としたシンプルなデザインに、緑やアートで艶を添えた空間は2019年にグッドデザイン賞を受賞しました。

「落ち着くというのは、そういうところからきているのかもしれません」と櫻井さんは言います。

京都駅から徒歩でたったの2分というアクセスの良さもこのホテルの魅力。ですが、それだけではありません。

京都駅近くのホテルの中ではかなり客室が広め、というところも高く評価されているそう。「口コミでの評判も非常に……良いんですよ!」と櫻井さんもにっこり。実際にホテルを訪れた方の声が、新しいお客さんを呼び寄せているのです。

ホテル内のカフェ&バー『TEA AND BAR』

ホテル内のカフェ&バー『TEA AND BAR』

ホテル内でいただけるアフタヌーンティーも大人気とのこと。

「外から見える空間となっておりますので、お着物で召し上がって頂くと映えると思います」と櫻井さんが語るカフェ&バーに早速伺います!

茶事の文化を現代的に表現したアフタヌーンティーを堪能

ホテル内のカフェ&バー『TEA AND BAR』

ホテル内のカフェ&バー『TEA AND BAR』

ホテルの2階にある『TEA AND BAR』。現代の茶会をテーマに、京都の豊かなお茶文化を現代的に解釈したカフェ&バーです。こちらでは個性と魅力を持つ日本茶や、コーヒーに和紅茶、お茶を使ったカクテルなどのアルコールがいただけます。

『TEA AND BAR』シェフ・國友康博さん

ここからはシェフの國友康博さんにお料理を紹介していただきます。

「千の茶会アフタヌーンティー~風薫る茶事~」

『千の茶会アフタヌーンティー~風薫る茶事~』※2025年の提供はすでに終了

今回いただくのは、『千の茶会アフタヌーンティー~風薫る茶事~』。お茶をテーマに、毎年春から夏にかけて提供されています。

年々内容がブラッシュアップされていくそうですから……毎年訪れたくなってしまいますね!

今回は撮影のために二人分のスタンドスイーツをご用意いただきましたが、もちろん一人分からご注文も可能。

「色んなお客様に楽しんでいただけたら」と國友さん。家族や友人はもちろん、一人でも楽しめるのは嬉しいポイントです。

テーブルに運ばれてきた瞬間から興奮が抑えきれない豪華なラインナップ。「何から頂こうかな」と紗月さんも思わず迷ってしまいます。

茶懐石にインスパイアされた「ひめ御重」

こちらは茶事の食事にあたる茶懐石にインスパイアされた「ひめ御重」。最初は、香り高い一番出汁で胃を動かしていきましょう。

続いて紗月さんが気になったのは、エビといくらのてまり寿司。アフタヌーンティーらしからぬお箸でいただきます!

生ハムで巻いた大根のマリネも「いい感じに和と洋が組み合わさっていますね」と美味しくいただいた紗月さん。

エビといくらのてまり寿司を実食

アフタヌーンティーといえば、甘いものが続いて苦しくなってしまうときもしばしば。対してこちらは塩気があり、かつ本格的なお食事もいただけるとあって幅広い層に大人気なのです。

紫陽花をイメージした涼やかな寒天

スイーツはビジュアルが可愛らしく、目で見ても楽しめるのが魅力。寒天と羊羹は月代わりで、撮影をした6月は紫陽花をイメージした寒天でした。食べるのがもったいなくなるほど、涼やかで美しいビジュアルです。

「あんこがすごくさっぱりしていて、美味しい!」と紗月さん。あんこが重くなりすぎにならないように柚子を練りこみ、さわやかな味に仕上げているそうです。

「お濃茶のアフォガード」

最後にいただくのは「お濃茶のアフォガード」。

茶事のメインとなる濃茶を『TEA AND BAR』流に解釈した一品となっています。

葉をかたどったチョコレートがとってもキュート。和三盆と黒糖を使用したホテルメイドのアイスクリームに、急須に入れた温かい濃茶のソースをかけていただきます。

バニラアイスと濃茶の苦味がマッチしたデザートを堪能した紗月さん

アイスだけじゃなく、他にも何か入っていることに気づいた紗月さん。実はアイスの下に乾燥させたカステラが忍ばされているのです。國友さんによると、このカステラが食感をよくしてくれるのだとか。

バニラアイスの甘さとお濃茶の苦味がマッチし、食感も楽しめる考え抜かれたデザートに紗月さんも感動しっぱなしでした。

なお、10月からは7種のブランドショコラと秋の味覚のマリアージュが楽しめる『Chocolate Voyage Afternoon Tea』が開催されます。前日12時までのご予約が必須となっていますので、訪れる際にはお気をつけください。

次回は櫻井さんに客室をご案内していただきます。お楽しみに!

紗月さんファン必見!オフショット

今日も元気に撮影スタートです!

今日も元気に撮影スタートです!

さて、紗月さんはどこでしょう…...?

さて、紗月さんはどこでしょう……?

今回も素敵な笑顔で場を和ませてくれました

今回も素敵な笑顔で場を和ませてくれました

大階段を登ったところでは、美しい庭園を眺めることができます

大階段を登ったところでは、美しい庭園を眺めることができます

シンプルなデザインに緑を添えた空間に着姿が映えていました

今日のラインナップを眺める紗月さん

今日のラインナップを眺める紗月さん

どのスイーツも美味しくてほっぺが落ちそうです!

文章/苫とり子
撮影/弥武江利子

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